「新規顧客獲得」をテーマにUdemy動画を作成しました【no.2167】
マーケティングを志す皆さんはご存じの、P.Fドラッカー先生の言葉にこんなものがあるんですね。
「マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客について十分に理解し、顧客に合った製品やサービスが自然に売れるようにすることである」
ドラッカー先生のこの言葉をEC(およびインターネット)のマーケティングに照らし合わせると、2つのポイントがあるように思えます。ひとつは「販売を不要にすること」。もうひとつは「自然に売れるようにすること」。この2点です。
*「販売」とは、ECでいう「集客戦略」
この2点、お気づきのとおり重要な順でいえば逆です。「販売を不要にすること」が実現すれば「自然に売れること」が実現するのではありません。あくまで「自然に売れること」を実現することで、「販売を不要にすること」を実現することができます。しかし、いまのECの市場、インターネットのマーケティングの市場を見るとどうでしょうか?
ドラッカー先生のいう「販売」とは、いわゆる「集客戦略」を指しています。インターネット広告、SNSやPRの活用、コンテンツマーケティングと検索対策。ECビジネスを展開する上で「必要不可欠」「予算がかかることは当然」と思われている「集客戦略」こそ「販売」にあたります。この「販売」を「不要」にすることがマーケティングの理想です。「販売」が必要不可欠だと思い、予算をかけている事業者には少し困った話でしょう。
*「売りたいモノ」を売っている事実
ここで多くのEC事業者にとって、耳の痛い話をします。EC事業にチャレンジしている多くのEC事業者(9割以上の事業者)が、ECサイトで「自分たちが売りたいモノ」を売ってしまいます。
それは、言葉のとおり「自分たちが売りたいモノ」のこともありますし、「自分たちが売れると思っているモノ」であることもあります。多くのEC事業者が「既存事業の販売チャネルのひとつとしてECを活用する」事業者であることから、ECでは「既存事業で売れているモノをそのまま売っている」ことが現実です。
*「頑張って売る」の頑張りが集客戦略
ご存じのとおり、リアルビジネスのマーケティングとEC(インターネット)ビジネスのマーケティングの概念は大きく異なります。
BtoCであれBtoBであれ、リアルはある程度限られた商圏の中でのビジネスです。いくつかの選択肢の中から、自社(自分)にベターと思われるモノがお客様に選ばれます。ECの場合は、膨大な選択肢の中から、自社(自分)にベストだと思われるモノがお客様に選ばれるのです。
リアルで「売れていたモノ」がネットで「売れないモノ(=自分たちが売りたいモノ)」になってしまうことは大いにあり得ます。ネットは「一者総取り」の世界ですから、他社と同じモノを売っていたら、より資本力のある会社が勝って終了なのです。
そして、この「自分たちが売りたいモノ」を売っていることが、「販売(=集客戦略)」への多大なコストを必要不可欠なものにしてしまっています。少々厳しい表現をすれば、「あまり売れないモノを頑張って売っている」状態です。
*「自然に売れる」をECで言うと?
マーケティングの目指すものが「顧客に合った製品やサービスが自然に売れるようにすること」であるとするならば、EC事業者が注力するべきなのは「販売」よりも「製品やサービスの開発」である、ということになります。あくまで「自然に売れるにようにすること」が目指す道です。
この「自然に売れるにようにする」とは、現在のECのマーケティングでいえば、「SNSで話題になる」「ファンのコミュニティができる」「お客様同士の口コミが起こる」「検索ニーズにヒットする」このあたりの現象が近しいかもしれません。いずれにせよ、「販売」を頑張る前に、事業者としてはまだまだやることがあるということです。
実は、この「集客コストの最適化」をテーマにしたUdemy動画を作成しました。前作からわずか1ヵ月半での新作のリリースです。頑張りました。「新規顧客獲得」の視点から、「販売を不要にすること」「自然に売れるようにすること」この2点を掘り下げています。
ご興味があればぜひご覧ください!
★【ECマーケリテラシー講座シリーズ5】目指せ集客コスト最適化!「新規顧客獲得」のマーケティングロジックを身につけよう
カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 2.Eコマースを続ける, 3.Eコマースの収益アップ