「行動習慣を変える」ことがマーケティングのポイント。

　駅の階段をのぼっているとき、「行動習慣を変える」という言葉が頭に浮かびました。なぜ駅の階段をのぼっていたときだったのか、まったくの不明です。

　「行動習慣を変える」という言葉。もう7年くらい前に元リクルートの経営者の方とお話をしたときに出てきた言葉です。ECMJという会社のコンセプト、コンサルティングの考え方をお話しする機会でした。そのときに「マーケティングって、実は行動習慣を変えることが重要だったりしますからね」とおっしゃったんですね。知識やノウハウではなく、行動習慣を変える。

話すきっかけやタイミングがあれば意見は出てくる

　先日、とある会社さんでECの勉強会をおこないました。この会社さんはECサイトをもっているものの、積極的に活用したことがありません。ECのマーケティングも社長が少し書籍を読んだり、セミナーに参加したりといった程度。営業会議のようなものは定期的に開催しているようです。しかしマーケティング会議ではなく、ECについて議論するのは初めてです。

　社長さんには「自社のスタッフがECを理解できるか。マーケティングについての改善策に意見が出るのか」の不安があったようです。しかし勉強会が進むと「こういうふうにしたらいいんじゃないか。ああゆうふうにできるんじゃないか」「これ前から思ってたんですよ」「昔一回、わたし社長にいいましたよね？」とか様々な意見が出てきました。そう出るんです。意見は。

　何も考えずに普段の仕事だけをこなしているスタッフの方というのはいません。話すきっかけやタイミング、とっかかりを与えてあげることが大切です。そうすれば「こういうことできるんじゃないですか？」とアイデアが自然と出てくるんですね。しかも、現場に根づいたアイデアが出てきます。なので、かなり有効的なものが出る可能性があります。

「行動習慣を変える」ポイントは「会議を開催する」こと

　大切なのは、情報を出しいつまでに誰がどんな対策をするかを「考える場」なんですね。実はこれが「マーケティング会議」です。「マーケティング会議」って名前のわりにそんな大それたものじゃないんですよね。マーケティングは「売上と利益を上げるため」の改善活動のすべてを表わしている言葉。ですから、「こういうことができるんじゃないですか？」で十分なのです。

　ここで話はもどります。「行動習慣を変える」ことがマーケティングを進める上でポイントになります。今回の事例での「行動習慣を変える」ポイントは「会議を開催する」だと思うんですね。マーケティング定例会議を開催すれば、意見やアイデアは必ず出てきます。まずはマーケティング会議という場をつくることが大切なのではないかと。ECに取り組みたいのに上手く取り組めていない会社さんについてです。「既存事業のラインにEC事業のラインを加える」という行動習慣の変化に対応できていないのかもしれません。

　EC事業が成長するか否か。戦略や知識やノウハウももちろん重要です。しかし、マーケティングを展開するための「行動習慣を変える」ことに躓いている会社さんも少なくないのではないでしょうか。

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