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ECの「売上の公式」のポイントを改めて理解しよう!【no.1939】

 ECの「売上の公式」のポイントを改めて理解しよう!ECの「売上の公式」について聞いたことはあるでしょうか?

売上とは、アクセス数と転換率と客単価を掛けたものである

 EC事業をおこなう際、知っておきたい知識として「売上の公式」があります。書籍やセミナーはもちろん、楽天市場やYahoo!ショッピングのようなショッピングモールのEC講座でも最初に教えることが多いものです。「もしかしたら知らない方も多い?」と思い解説をしたいと思います。

 売上=アクセス数(セッション数)×転換率(コンバージョン率)×客単価

 これがいわゆる「売上の公式」です。「売上とは、アクセス数と転換率と客単価を掛けたものである」これが売上の公式。

各々の数値項目の紹介

 アクセス数はご存じのとおりオンラインショップに来店したお客様の数。アクセス数という言葉ではなくて「セッション数」という表現をされることもあります。オンラインショップに来店したお客様の「のべ人数」と考えてもらえれば良いでしょう。

 転換率はコンバージョン率と表現されることもあります。100人のお客様がオンラインショップにアクセスしたときに何%のお客様が購入に至るかを計算した数字です。転換率が5%であれば、100のアクセスに対して5件の注文が入ることになります。

 客単価はそのままで、お客様の1件あたりの注文金額の平均値です。月商が1000万円で2000件の注文があるなら、1件あたりの注文金額は5000円。このオンラインショップの客単価は5000円だ、ということになります。

公式をEC事業でどう活用するか

 売上を「アクセス数×転換率×客単価」に分解しましょうだけが活用ではありません。売上を分解したときどの数値項目を動かせば売上が伸びるかを想像するためのものです。

 たとえば先に書いた月商1000万円のオンラインショップを売上の公式に落とします。たとえば「1000万円(売上)=100000人(アクセス数)×2%(転換率)×5000円(客単価)」。売上を1000万円から1500万円に伸ばしたいと考えたときに、アクセス数を50%伸ばすのか、転換率を50%伸ばすのか、はたまた客単価を50%伸ばすのか。それとも各々を伸ばして売上を150%にするのか、それを考えるためのものなんですね。

 もうひとつ、最初におぼえておきたいことがあります。公式の中の「アクセス数×転換率=受注件数」であるということです。逆にいえば受注件数を分解したものが「アクセス数×転換率」であるとも言えます。なので、公式を書き換えると「売上=受注件数×客単価」になるということ。これはひとつおぼえておきたいところなのですが・・

 実店舗:売上=受注件数×客単価
 EC:売上=アクセス数×転換率×客単価

 ということをおぼえてもらえると良いかもしれません。つまりECでは「アクセス数×転換率」が計算できることが「キモ」だということです。

オンラインショップにきたけれど買わなかった人がわかる

 実店舗においての売上の公式は「売上=受注件数×客単価」です。受注件数はPOSレジで発行されるレシート数と考えてもらえればわかりやすいと思います。ECの場合、アクセスが自動集計されるので「アクセス数×転換率」が実現できます。実店舗では、「店舗に来店したお客様の数」が基本的に計算できないのです。(できる方法はもちろんあります)

 ECの場合、「オンラインショップにきたけれど買わなかった人」を分析し、改善を加えていくことがマーケティングのひとつの軸になります。「オンラインショップにきたけれど買わなかった人」を実数としてわかる。それがECの特徴だとおぼえておいてください。

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石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから