コンサルタントが教える!Eコマース成長の法則。18【no.1906】
(こちらは2021年公開のコラムです)
前回コラム(no.1905)のつづきです。
「コンサルタントが教える!Eコマース成長の法則」というテーマで連載をしています。前回は、「ヒット商品を広げる」についてご紹介しました。今回は「ヒット商品を広げる②」についてお話します。
前回までのコラムではヒット商品をいかにして見つけるか、そしてヒット商品をいかに高めていくかについてお話をしました。ヒット商品を高めるというのはすなわち、「お客様の数が増えても、それに比例して販売数も伸びていく状態」と捉えてください。つまり、ネットショップのアクセスが100セッションだったときにも5売れる状態だったものが、アクセスが1,000セッションになっても50売れ、10,000セッションになっても500売れる状態に「商品力×提案力」を高めていくということです。
通常、Eコマースではアクセス数が伸びるとコンバージョン率(転換率)は下がっていきます。アクセスが少ない状態では「欲しい人、探している人」だけが商品ページにアクセスしている状態であることが多く必然的にコンバージョン率は上がります。アクセスが多い状態では欲しい人、探している人だけではなく「偶然ページにいきついた人」のアクセスも多くなりますから、コンバージョン率は下がっていきます。アクセスが増えてもコンバージョン率が下がらない状態、上記のような「お客様の数が増えても、それに比例して販売数も伸びていく状態」にするためには、「偶然ページにいきついた人」に興味をもってもらい、買いたい・試したい状態になってもらう必要があるわけです。これが「ヒット商品を高める」の本質であると考えてください。
なぜヒット商品を高めていかなければいけないか。それはEコマース事業をより成長させるためにヒット商品に対して「集客力」を当てたいからです。そしてヒット商品に当てる集客は必ずしも「欲しい人、探している人」ではなく「偶然ページにいきついた人」も多く含まれるからです。先ほど書いた「アクセスが100セッションだったときにも5売れる状態だったものが、アクセスが1,000セッションになっても50売れ、10,000セッションになっても500売れる状態」というのはあくまでイメージですが、アクセスが1,000セッションになったときも5しか売れない状態だとEコマースの事業の収益性として困ってしまいます。少なくとも「アクセスと比較的正比例して売れる」状態にしたいわけです。
インターネットを活用しての集客を考えるとき、ECMJコラムではしばしば紹介していますが、「3+1」の手段を理解しなくてはいけません。「広告=お金を使ってお客様を集める」「検索=探している人にヒットしてもらう」「メディア=情報の発信源を増やす」そして「+1」が「既存の顧客リストを活用する」です。この中で、できる限りコストをかけずに取り組むのならば「検索=探している人にヒットしてもらう」「メディア=情報の発信源を増やす」になるのですが、ヒット商品を高めた状態でチャレンジしたいのは「広告=お金を使ってお客様を集める」です。なぜなら、広告は我々が能動的にアプローチを増やしていくことができるからです。
インターネット広告を活用したときの成果の考え方、判断方法、収益性など、細かいところについては後述することにしますが、この3回で書いたEコマース事業を成長の軌道にのせるための「商品力×提案力×集客力」の考え方をぜひ覚えておいてもらえればと思います。ヒット商品いかんによっては月商50万円のフェイズを突破し、月商300万円~500万円のラインまで一気に到達することもあり得ます。また、月商1,000万円になっても、月商3,000万円になっても、この「ヒット商品」という概念を使い続けることになるので、早い段階で理解しておくのが吉です。
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