「マイナスになるのは感情だけ」を理解しておく【no.1751】
ECMJのコンサルティングの根幹は「実行数値管理表(もしくは数値管理表)」に代表される「データ活用の考え方」です。これを組織と人財に「習慣化」してもらうことで、仕事の仕方が着実に変わり、成果への到達度が確実に変わります。
もうひとつが「時間管理」。こちらは最近ECMJコラムで良く書いている内容ですし、今のECMJセミナーも「ECMJ式!時間管理術」をテーマとして出しています。いかに時間を使うかが、マーケティング活動を展開していく上で重要になる、という考えからです。
そしてもうひとつ。組織と人財に推進してもらう上で大切になるのが「メンタルコントロール術」なのではないかと考えています。
*「仕事を淡々とこなす」ことの本質になること
「時間管理術」の中でも出てくるのが「仕事を淡々とこなす」という言葉。時間管理をシンプルにすることで、「いまの時点」に最大限集中できる状態をつくる。時間管理をすることで自ら決めたタスクを単純に「上から順に」進めていけば仕事が完了するような状態をつくる。「仕事を淡々とこなす」の話の中にも「仕事に感情を入れない」という言葉が出てきたかと思います。この「感情」というところこそ「メンタル」そのものですし、「感情を入れない」ということは「メンタルコントロール」そのものですよね。
人はどうしても自分に期待をしてしまうし、もしかしたら逆に期待をしなければ新しいことに臨めないのかもしれない。「もしかしたら結果につながるかも」「これは間違いなく成果につながるだろう」そう思っているからこそ具体的な行動ができるのではないかと思います。ただ、この「期待感」を持ちすぎると仕事に感情が入りすぎ、「仕事を淡々とこなす」ことができなくなってしまうんですね。
*実は仕事を進めてもマイナスはない。唯一マイナスになるのは
たとえば、お客様からの受注を倍に増やすために営業戦略を考え、実行に移すとします。
実行アイデアとしてシンプルなのは、行動量を倍にすることです。いつもは1日に3件入れているアポイントを半ば強引に6件にすれば全体の成果が倍になる可能性が高まります。お客様に提案する商材やサービス自体を変えるのも手ですし、提案書をお客様ごとに細かく作り直すのもひとつの手です。過去のデータを分析して、受注につながりやすいお客様とその条件を特定することもできるかもしれません。これらのことを組み合わせれば、成果につながる可能性はグンとアップするはずです。
ただ、仮に行動量を倍にし、お客様への提案書をお客様ごとに細かく作りなおしたとしても思ったほどの成果が出ないかもしれません。これは非常に残念なことではあるんですが、実は何も「マイナス」になっていることはないんですよね。もしかしたら「成果がでない方法を試せた」とポジティブに捉えれば、プラスかもしれない。
しかし唯一「マイナス」になるものがあります。それは「感情」です。
*感情の上振れと下振れが仕事を推進させる邪魔をする
成果のために具体的なアクションをとって、仮に数字につながらなかったとしても、それは単純に「成果ゼロ」であるだけです。よほど間違ったことをやらなければ「成果マイナス」にはなりません。アクションを起こせば「成果無限大」か「成果ゼロ」のどちらかです。ただ、「感情」は「プラス」になれば「マイナス」にもなります。現実的には悪くても「成果ゼロ」のはずなのに。
この「マイナス」の感情が仕事を推進させることの邪魔をします。そしてこの「感情のマイナス」を生み出すのが「期待値」です。「期待値」って自分の原動力にもなれば、マイナス要因にもなる可能性があるんですよね。
「期待値をもって行動する。ただ期待値に満たなくても落ち込まない」。完全にこれをやりきることは難しかもしれませんが、「マイナスになるのは感情だけ」これを自分の中で理解しているだけで、いくらか前に進むことが楽になるのかもしれません。
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