ECMJ(株式会社ECマーケティング人財育成)

アイスコーヒーか、アイスカフェラテかをお客様に聞く理由【no.1668】

 最近、会社の近くのコンビニでカフェラテ(カップと氷だけを買って、その場で淹れるやつ)を買うのですが、レジで「アイスコーヒーですか?アイスカフェラテですか?」と聞かれることと、まったく何も聞かれないことがあることに気がつきました。

*コーヒーか、カフェラテかをお客様に聞く理由

 会社の近くのコンビニ・・うちの会社の周辺はほとんどファミリーマートなので、ファミマのカフェラテってことになるのですが、ファミマで販売している「カップと氷のセット(180円)」はアイスコーヒーとアイスカフェラテの兼用のようなのです。ラベルをみると「アイスコーヒー」「アイスカフェラテ」とふたつの名前が書いてあります。

 兼用のカップと氷のセットだし、アイスコーヒーでもアイスカフェラテでも金額は180円で変わらないので、初めてレジで「アイスコーヒーですか?アイスカフェラテですか?」と聞かれたときには少し戸惑いました。「え、アイスカフェラテですが・・。金額違いましたっけ・・?」みたいな。

 何でアイスコーヒーかアイスカフェラテなのかを聞くのか、少し考えてみたんですが、これはおそらく「データ」の問題なんですよね。アイスコーヒーを淹れるのか、アイスカフェラテを淹れるのか、そのデータをレジで取っているわけです。そう考えると、どちらか?を聞かない店員さんはちょっと怠慢なのかもしれませんが・・汗

*コーヒーかカフェラテかのデータを取る価値

 180円のカップと氷は兼用のものなので、レジのバーコードでスキャンすればトータルの販売数をデータ化することができます。ただその後にアイスコーヒーを淹れるかアイスカフェラテを淹れるかはお客様の任意の選択になるのでレジで「アイスコーヒーですか?アイスカフェラテですか?」を口頭で聞いて、レジに入力しなければいけません。

 アイスコーヒーかアイスカフェラテかをレジに入力することで、在庫の最適化を分析することができます。たとえば、アイスコーヒーを選択するお客様が9割いて、アイスカフェラテを選択するお客様が1割しかいなかったとしたら、店舗に置いておく在庫の比率も9対1にすると最適化に近づきます。また、データを取り続けて、その「流れ」をみることでアイスコーヒーとアイスカフェラテの季節変動のデータをみることもできます。

 「アイスコーヒーですか?アイスカフェラテですか?」って口頭で何となく聞くか聞かないか、そのデータをレジに打ち込むか打ち込まないか。ちょっとしたことではあるのですが、在庫ロスや在庫過多に響いてくるデータになるわけです。ただ、「口頭で聞かないとデータ化できない」というのは仕組み的にはイマイチな気もしなくありません。前述したように「聞かない」もしくは「聞き忘れてしまう」店員さんもいると思います。

*コーヒーかカフェラテかのデータを確実に残すには

 お客様がアイスコーヒーを選択するか、アイスカフェラテを選択するかのデータを確実に残すためには「カップと氷のセット」をレジのバーコードでスキャンした後、レジ画面上で「アイスコーヒーですか?アイスカフェラテですか?」というアラートを出して、どちらかを選択しないと決済ができないようにする、という方法があります。ただ、実際に淹れるときに「やっぱアイスカフェラテにしよう!」と気変わりしてしまう可能性もあるんですよね。

 だとしたら、コーヒーやカフェラテを淹れる機械をコンピュータと繋いでしまうという方法もあります。そうするとアイスコーヒーの数とアイスカフェラテの数を確実にカウントすることができるのですが、「他にどんな商品と一緒に購入したか?」というレシートのデータと繋げることが難しくなります。もしくはアイスコーヒーとアイスカフェラテのそもそものパッケージを別にしてしまうか。これが一番コストがかかりそうですね。

カテゴリー: 0.ECMJコラムALL, 3.Eコマースの収益アップ

ishida

石田 麻琴 / コンサルタント

株式会社ECマーケティング人財育成・代表取締役。 早稲田大学卒業後、Eコマース事業会社でネットショップ責任者を6年間経験。 BPIA常務理事。協同組合ワイズ総研理事。情報産業経営者稲門会役員。日本道経会理事。 UdemyにてECマーケティング講座配信中。 こちらから