「リユース(中古品)×レンタル」がもしかしたら最強かもしれない【no.1596】
(2018年5月のコラムです)
「リユース(中古品)×レンタル」がもしかしたら最強かもしれない。
最近のECMJコラムでも何度か登場している「リユース(中古品)」の話。リユース品は買い取り価格を自ら設定でき、自ら設定した販売価格で売ることができる。新品を販売するよりもよっぽど利益が取れてしまうビジネスだ、ということを書いた。
もうひとつ「レンタル」という言葉が浮かんだ。いま風にいうと「シェア」といえば適切かもしれない。これからの時代「リユース×レンタル」が最強のビジネスモデルになるかもしれない。なんて話をしたい。
*ウェディングドレスのレンタルは儲かりそう
「レンタル」にも様々なレンタルがある。思いつく限りだとレンタルビデオ、レンタルDVD、レンタルCD。このあたりはデジタル化の影響で市場自体が下降気味のようだ。じゃあウェディングドレスはどうだろうか。ウェディングドレスを買う人というのはごくまれで、ほとんどの人がレンタルをしている。私も結婚式の経験があるが、レンタルの金額は20万円くらいだった記憶がある。
ウェディングドレスのレンタル相場は一般的に15万円~30万円ほど。仕入れ原価がどれくらいなのかは不明だが、販売価格の平均が50万円ほどのよう。そう考えると1回か2回レンタルしただけで利益が出てしまうビジネスモデルでは。もちろん洗濯とかメンテナンスコストがあるだろうが。
これがリユースのウェディングドレスがレンタル化していたら驚きの利益率になるのだが、そもそもあまりウェディングドレスを購入している人がいない。ということは、リユース市場もあまりない。リユース市場がしっかりあるものといえば「レンタカー」の方だと思う。
*レンタカーが300日稼働したとすると
一般的なレンタカーの金額を例にとって考えてみよう。たとえばトヨタのヴィッツ。レンタカーの定番でもあるが、1日のレンタル料金は平均すると7,000円ほど。メンテナンスの日にちを入れたとして1年間300日稼働すれば210万円の売上になる。ちなみにヴィッツの現状もっともシンプルなグレードは130万円ほどである。この時点で、んんっ!
問題はどれくらいもってくれるか。1日のレンタルで24時間走りっぱなしということはまずない。長く見積もっても8時間の運転。8時間の運転なら高速を使うだろうから、400キロほどだろうか。300日間、400キロを稼働するとなると年間12万キロ。メンテすればまだ乗れなくもない距離だが、人に貸すことを考えれば限界か。
となると年間210万円の売上に対して、原価130万円。実際は新車でも直接仕入れているだろうからかなり原価も抑えられているだろう。単純利益率として50%ほどだろうか。
*リユースは価格価値が一気に下がる
レンタカーはわかりづらい例だったかもしれないが、ポイントはリユースの価格価値。ヴィッツの中古車相場をみると2年落ちで販売価格が半分になっているものもチラホラ。走行距離も2万キロに満たない車もある。5年落ちだと資産価値は一気に落ちるといわれ、新車購入時の20%~50%にガクンと落ちる。リユースとして使えるならばまだまだチャンスなのである。
このあたり、「リユース×レンタル」に詳しい方はぜひご連絡をいただいてご教授願いたい。一杯ビールおごりますので。「リユース×レンタル」のビジネスができないか、検討してみても良いかも。ニッチであるほど利益が上がると思われます。
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