ネットショップの改善。「市場のペース」を掴むために【no.1464】
自分たちだけの思うようにネットショップを運営していると、なかなか気づくことができないのが市場のスピード感です。
ネットショップの運用改善は自分たちのペースでするものではありません。あくまで大切なのは市場のペースで運用改善を進めていくことです。市場のペースから1センチでも早く運用改善を回すことができれば、市場から売上を取ってくることができます。
逆にいくら頑張ってネットショップを運営したとしても市場のペースよりも遅ければ、売上は競合他社のネットショップにいってしまう、もしくは売上につながらないという残念な結果になってしまいます。やってもやっても売上につながらない。でも自分たちは「ネットショップの運用改善をしている」という認識でいるわけですから、これは非常に切ない状況です。
ECマーケティング人財育成の顧問先は大部分が35年以上前に設立された会社さんです。そしてすべての企業が母体となるビジネスを有しています。母体のビジネスの新たな販路拡大の手段のためにインターネットを活用している会社さんです。こういった会社さんにはECMJから市場のペースを認識してもらっています。ペースを知らないまま時間だけが過ぎるのは良くありません。
やはりインターネットのビジネスはリアルのビジネスとペースが異なります。それの原因になるのはインターネットのビジネスには商圏がないからです。詰まるところそこに尽きます。
商圏がないため必然的に競合が多くなります。東京のネットショップも北海道のネットショップも沖縄のネットショップも競合です。また立地の概念がありませんから、半永久的にネットショップというWEBサイトは増え続けます。パソコン・スマホがあれば競合他店のネットショップの状況をみるのも簡単です。通信の容易さが改善の密度を濃くしていきます。商圏がないということは売上やアクセスの取り合いになるということ。みんな仲良く数字を上げましょうはありません。売上が自然に「強い方」に流れていく世界です。
では市場のペースを掴むためにはどうすればいいか。競合ネットショップを見ること、検索順位を見ること、ランキングを見ること、ではないでしょうか。これらを見ることで感じたいのは、自社と複数の競合(=つまり市場)のクオリティの差と専門性の差です。
まず見比べたいのは商品ページの差。つまりクオリティの差です。小売りのネットショップなど競合ネットショップと同じ商品を販売している場合、検索結果やランキングの上位のネットショップと見比べて「どっちがクリックされるだろうか」を素直に検証しましょう。サムネイル画像や商品説明文、価格・サービス等含め「どっちで買うか」も検証してみてください。ショッピングモールではなく自社サイトでの販売の場合は、商品ページを並べて検証してみてください。
もうひとつが商品ページで伝えている「情報」の差です。これは「詳しさ」ではなく「差別性」という観点から考えてみましょう。前述したひとつ目の市場のペースの判断は「同じような商品、商品ページのクオリティを市場のペースに揃える」でした。こちらは商品の「違い」をきちんと伝えることによって、「競合他社とは違う顧客像にアピールをする」です。伝え方のクオリティについては、競合のネットショップを真似するところから始めていきましょう。
市場のペースを掴む・・ですが、肝心なのは市場のペースをリードしている競合ネットショップを探し、まずは「徹底的に」真似をしてみることです。「徹底的な」真似をするためには「私見」を入れてはいけません。もしかしたら「これってどうなの?」と思うところに売れる秘密が隠されているかもしれません。
おわり。
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