人に会って情報を得る。人と会って情報を共有する【no.1445】
(2017年10月のコラムです)
情報を得る手段がたくさんある時代です。たとえばネットショップのマーケティングの参考になる情報を得る場合、Eコマースマーケティングの書籍もありますし、Eコマース担当者のための情報サイトもあります。コンサルティング会社のメールマガジンを取るのも手ですし、近くでネットショップのセミナーがおこなわれていれば足を運ぶのも手でしょう。
情報を得る手段はたくさんあるにも関わらず、情報の差がついてしまう、そして売上の差がついてしまう。その理由は自分を置いている環境にあるのではないでしょうか。自分の環境は周りにいる人によってつくられます。普段どんな人と接しているかによって、自然に得ている情報、活用している情報が変わっていくのです。
と、考えたのは先日、「どうやって情報収集をしているんですか?」という質問を受けたからです。「ううっ」と返答に詰まってしまいました。特段、人よりたくさんの本を読んでいるとか、たくさんの雑誌を読んでいるとか、セミナーに足を運びまくっているとか、自分自身そういうものがないからなんですね。ただ、あるとすれば自分の周りにいる皆さんが「何を話題にしているか」これには気をつかっているのではないかと感じました。
ひとつはSNSです。私自身、主に使っているのはFacebookとTwitter。SNSは登録するものの、情報を頻繁にチェックしているのはこのふたつです。タイムラインに流れてくる情報(単発の文章、WEBサイトのリンク)を追って、興味がわいたものや、「この人が流す情報だから、知っといた方がいいかもしれない」と思ったものについては目を通すようにしています。この後者が大切なのかもしれません。
もうひとつは人に会うこと。人に会うことは「自分が話したいタイミングで、話したいテーマで、話してくれる専門の方に」依頼することができます。もちろん、一番の専門の方だとは言い切れませんが、テーマに詳しそうな方やディスカッションができそうな方にお声がけさせてもらっています。ここについては、過去からいままで積み重ねてきた人とのつながりとしか言いようがないですし、市場の規模感や人の密集度としても首都圏(特に東京都内)にいた方が情報の量と質は高いような気がします。
書籍やWEBサイトや単発のセミナーだけでネットショップの運営の成果が決まるとすれば、東京と地方のネットショップの事業者さんの売上の差はやはりそれほどないわけで、売上の差・情報の差があるということは、置かれている「環境の違い」としか言いようがありません。インターネットの商売とはいえ、実は成長のポイントはリアルの場にあったりするわけです。
電車の本数が少なかったり終電が早かったり、車移動なので飲みにケーションがしづらかったり、ネットショップをやっている事業者さんがそもそも少なかったり、地方の事業者さんには条件の悪い部分も多いかもしれませんが、その分、仲間は必要だと思いますし、仲間との絆も強くなるのではないかと思います。各々の地域や県にネットショップの勉強会があると思いますが、できれば市単位くらいで情報交換の場があれば良いかと思います。市場環境の変化とその対策について、情報交換できる場を。
ネットショップはバーチャルの世界のものですし、商圏がありません。なので、1社で市場のすべてや競合を確認することはできません。どうしても限界があります。地域の仲間と組んで手分けをして情報を集め勉強会で共有をしていく、そんな流れをつくっていってください。たまに東京や大阪、名古屋の勉強会にも出られてきて。
インターネットのビジネスとはいえ、やはり使える情報はローカルの世界に転がっています。
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