今年度は「本気」でネットを活用!Eコマース戦略概論。その4【no.1313】
(前回はこちら)
前回は<2.実行数値管理表の活用>について解説をしました。データを活用することがデジタルマーケティングの勝負のポイントであること、「データを活用する」とはデータをみることだけではないということ、「実行数値管理表」の価値、などについて紹介をしました。4回目は<3.集客の概念、ブログの価値>です。
<3.集客の概念、ブログの価値>
*いかにしてお客様に知ってもらうか、それに尽きる。
インターネット上で新しいお客様に自社の存在を知ってもらうために支払わなければいけないコスト、は上がり続けています。お金をかけるか、頭を使うか、汗水を流すか。「需要<供給」の供給側が増えるほど、新しいお客様の取り合いになります。
以前はネットショップを立ち上げて広告をかけて新規のお客様に購入してもらってメールマガジンを送って売上を拡大させて、ということができました。「需要>供給」時代のマーケティング戦略です。いまではお客様に認知してもらうための広告コストが上がり過ぎ、どのネットショップにもできる戦略ではなくなりました。
Eコマース事業の売上拡大は詰まるところ「いかにしてお客様に知ってもらうか」それに尽きます。ネットショップ内の改善には限界があります。伸ばし続けられるのはお客様の認知です。
*認知を広げるために考えなければいけないこと。
厳しい表現ですが、最初におさえておかなければいけないことがあります。どのネットショップでも認知を広げられるわけではない、ということです。ネットショップのコンセプトや商品ラインナップの時点で、どうやっても市場で勝てない状態であることもあります。
ネットショップは全国大会です。「商圏」の決まっている実店舗のように、「めちゃくちゃお客様が来店されるわけではないけど、多少は来店する」ということはありません。競合ネットショップが100で、自社ネットショップが1ということもありえます。同じようなコンセプトで同じような商品を扱っていてもです。
勝負のカギになるのは何か。ひとつは「違い」です。ネットショップのコンセプトや商材、自社だけのオリジナルの商品を販売できるなら「違い」が生まれます。原価率が安ければ、他社に比べて広告投資もできるはずです。
*商品で「違い」が出せないなら、情報で「違い」を出す。
中小企業のEコマース事業で「販促費、広告宣伝費はいくらでもかけられます!」というところはあまりないと思います。価格競争を仕掛けても結局は大資本に負けてしまいます。中小企業のインターネット戦略で「違い」が出せるとすれば「情報発信」です。
ツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのSNS、ホームページの活用、ブログの活用など、インターネット上で「情報発信」をする土台は整っています。必要なのは定期的にお客様にとって価値のある「情報発信」をする仕組みと体制づくりです。
「情報発信」として行った方がいいものはブログでしょう。ブログというと日常を綴った文章を想像されがちですが、お客様に「課題解決」を提案する情報コンテンツのようなものです。お客様は必ず何かの「利用目的」があってネットショップを探しています。「ウチは商品だけじゃなくて、こういった相談を受けることもできますよ」ということを発信することで、お客様に専門性を知ってもらい、より信頼してもらうのです。
―――では次回の5回目は、<4.BtoBのネット活用>について解説をしていきます。
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