Eコマース事業で活用したいデータづくり「受注データ」編。前【no.1282】
(前回はこちら)
2回目の今回は受注データについて紹介をします。
顧客データのメインになるのがお客様の個人情報になるのに対して、受注データはお客様がネットショップ上で選択した行動が履歴として残っていきます。顧客データはひとりのお客様についてひとつ(1ID)ですが、受注データはお客様がネットショップを利用するたびに蓄積していきます。
そして、お客様の受注データを分析していくことがネットショップの改善施策に繋がっていきます。まずは受注データベースの主な項目から確認をしていきましょう。
*受注ID
ネットショップ側が管理のために設定する受注管理番号です。顧客IDと同様、ユニークになっていなくてはいけません。
*受注番号(システムの受注ID)
ネットショップの運営側が設定するIDではなく、カートASPやショッピングモールが設定する受注管理番号です。自社で管理するIDのルールとは異なる場合が多いので、受注IDとは別にデータベースをつくります。
*顧客ID
顧客データから自動で入力します。受注IDに対して、どのお客様が利用したのかを把握することができます。この顧客IDと受注IDの紐づけがデータ分析のポイントになります。
*商品ID
お客様が購入した商品のIDです。後ほど商品データ(商品マスター)の項でも紹介しますが、JANコードやメーカーコードではなく、自社でIDを設定するのがおすすめです。
*購入数
お客様が商品を購入した数です。
*送料
お客様に商品をお届けする配送料金です。固定の金額の場合は固定の金額を、送料無料の場合はゼロ円を、個別に計算する場合は顧客データ上の都道府県、住所から送料の算出をおこないます。
*受注日
お客様が商品を購入した日です。
*配送指定日
お客様が買い物カゴ、コメント欄、直接の問い合わせで指定された配送指定日です。
*配送時間
お客様が買い物カゴ、コメント欄、直接の問い合わせで指定された配送時間です。
*配送備考
お客様が買い物カゴ、コメント欄、直接の問い合わせで指定された配送備考です。たとえば「不在時は宅配ボックスへ」「インターフォンが壊れているのでノックしてください」など。
*配送会社
お客様が買い物カゴ、コメント欄、直接の問い合わせ、または決済方法で設定した配送会社です。決済方法というのは主に「代引き」もしくは「その場でのクレジットカード決済(佐川のeコレクト等)」のことですね。決済方法で配送会社が決まることがあります。
*お問合せ番号
商品発送時に配送会社から与えられた配送状況を確認できる番号です。このデータは配送会社に依頼をした後にデータベースに入力されることになります。
*決済方法
お客様が商品購入時に選択した決済の方法。クレジットカード決済、銀行振込、コンビニ決済、商品代引きあたりがメインどころなのではないかと思います。各々利用時の料率が異なるので、利益計算のためのデータ分析をしたいですね。
*発送ID
お客様に商品を発送した際、顧客IDや受注IDと同じようにユニークな管理番号を設定します。受注ID=発送IDにならないのは、別受注IDのもの同士を一緒に発送したり、同一受注IDのものを分けて発送したりすることがあるからですね。母の日やクリスマスなどに頻発します。
*発送日
お客様に商品を発送した日づけです。受注後、当日発送をおこなっているネットショップだと、タイムラグを計算するために発送時間をデータベースに残していたりします。
受注データの項目はもう少し続きます。また次回に。
つづきはこちら。
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