商圏に守られているビジネスも、遠からずデジタルの浸食を受けるのかも【no.1275】
最近のトレンドワードに「Ai」とか「ディープラーニング」とかあると思うんですが、たまたま知人がAiとディープラーニングの研究をしていまして、オフィスに伺ってきました。
とくに力を入れているのが「画像」の認識らしく、過去の大量の画像データを蓄積・分析することでこんなことができるようになるんですよ、と紹介してくれたのか「皮膚科の診療所のかわり」みたいな話でした。
簡単にいうと、スマートフォンで皮膚の写真を撮ってAiに入れると過去の診察のデータから症状の似たモノを探してくれて、一時的な対処法をアドバイスしてくれたり、より得意分野に近いお医者さんを紹介してくれたりするんですね。また、法律的な調整は必要なのですが、お医者さんがいない地域とか来られない地域とかでも対応が可能になると。
で、そのときは「あー、まー、そういうこともできますよねぇ。でも、オレはお医者さんにいった方がいいかなぁ」みたいな感じであまりピンときていなかったのですが、先日こんなことがありました。
3日前くらいから背中から腕に蕁麻疹(じんましん)のようなものが出ていて、少しかゆくて気になっていたので自宅の近くにある皮膚科にいってきたんですね。あまり皮膚科にお世話になった記憶がなく、その皮膚科のクリニックも初めてでした。
(私)「あー、すいません。3日前から背中から腕にかけて原因不明の蕁麻疹みたいなのができて、少しかゆいんですよね(服をまくって身体を見せる)」
(先生)「ん?これって時間が経つと消えるの?」
(私)「時間帯によっては色が薄くなったりするんですけど、基本はこんな赤いのプツプツみたいな感じです・・」
(先生)「ん?言っている意味がわからない。これは時間が経つと消えるものなんだよね?」
(私)「いや、薄くなることはありますけれど、この3日間は基本的に出てます」
(先生)「ん?言っている意味がわからない。これは時間が経つと―――」
どうやら私の身体に出ていたのは「湿疹(しっしん)」らしいんですね。それを私が勘違いして「じんましん」と表現したので、このやり取りが続いたのです。この後、「蕁麻疹と湿疹の違い」をとくとくと説明され、「だからあなたが蕁麻疹って言ったのは間違っている」みたいな感じになりました。
こちらとしては自分の身体に出ている赤いプツプツが「蕁麻疹」でも「湿疹」でもどっちでも良いわけです。そしてその違いを知りたいわけでもない。「数日前から何か身体に出ているのでどうしたらいいでしょうか?」というのが意図なんだけれども、先生はそうは思わなかったみたいです。
アマチュア(この場合は私)はアマチュアなりにインターネットとか本を読んだりして「どうすればいいか?」「どんな可能性があるか?」について調べていて、それが少しずれていることも十分にあり得る。なぜならアマチュアだから。プロはアマチュアが表現している内容から「本質的な伝えたいこと」を読み取って、適切にアドバイスをした方がいいと思うのだけども、お医者さんって少し違うのかも。
診療所は基本的に商圏に守られている仕事だし、なおかつ多少患者さんがくれば売上が担保される仕事だから、あまり「サービス業である」という認識がないのかもしれません。実際、隣町の皮膚科にいくのも面倒ですし。まだまだ守られているビジネス(という表現は変かもだけど)だと思うんですけれども、インターネットやデジタルの市場が一気にきたら環境は変わってしまうのかもしれませんね。
おわり。
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