インターネット上での情報発信を「通常業務」のひとつとして捉えること【no.1272】
(2017年のECMJコラムのリライトです)
インターネット上での情報発信を「経営者、スタッフの通常業務」のひとつとして捉えることができない中小企業は、今後インターネットを活用することが難しくなっていくのではないかと思います。
*定期的な情報発信はネット戦略のキーポイント
インターネットを活用して販路を拡大していきたいならば、定期的な情報発信は避けることができないキーポイントになります。
定期的にブログコンテンツを書いて情報発信することも結構ですし、ツイッターやフェイスブックやインスタグラムを使ってソーシャルメディア上で情報発信をするのも結構です。また自社のホームページの情報を定期的に更新したり、自社のお客様に向けてメールマガジンを流したり、ネットショップの更新を日々続けていくことでも結構です。
これらのインターネットを活用した情報発信の仕事は多くの企業にとって「新しい仕事」になると思います。「新しい仕事」に取り組むということは、「新しい負荷」がかかります。多くの場合、個々人が担当している既存の通常業務に加えたプラスオンの仕事になるはずです。
*情報発信は「通常業務」に入れないと続かない
ここで大切なのが、情報発信の仕事を「通常業務」に入れてしまうことです。少し強く表現するならば、「これからの時代、インターネット上の情報発信は当然の仕事」として認識をしなくてはいけないということです。
「新しい仕事」は「新しい負荷」がかかります。会社のツイッターを更新するだけでも、「何を情報発信するのか」「140文字を埋めることはできるのか」「内容はこれで大丈夫なのか」など、不安点や疑問点が絶えません。たった140文字をツイートするだけでも時間は取られますし、何より担当者の中に「やらなければいけない仕事」という意識が重くのしかかってくるはずです。
しかし、ブログコンテンツをアップすることも、ソーシャルメディアを運用することも、メールマガジンを配信することも、「売上」や「お客様からの引き合い」という目的のためにおこなっていることです。「頑張ってブログを書いている」「頑張ってソーシャルメディアを運用している」「頑張ってメールマガジンを配信している」。「新しい仕事」を進めていることは素晴らしいことですが、あくまで追っていかなければいけないのは結果なのです。
*「情報発信の必要性の理解」と「評価する仕組み」
情報発信という「新しい仕事」を「頑張っている」のは結構なこと。ただ情報発信という仕事の必要性を理解し、「通常業務化」できなければ「オレはただでさえ新しい仕事をプラスオンで頑張っているのに、これをさらに改善しろって言うのか!まずは頑張っていることを評価してくれ!」という状態になりかねません。まず第一ステップとして「情報発信を続けられる」状態にすることは重要ですが、成果に繋げるためには「情報発信をデフォルト」の状態にしなければいけないのです。
インターネットの登場、通信速度の進化、スマートデバイスの普及により、マーケティングのルールが変化しています。自社は気にしていなかったとしても、お客様の側が知らぬ間にインターネットであなたの会社や製品やサービスについて評判を含め詳しく調べている時代です。インターネット上での情報発信は、「ネットの会社」に限らない全ての企業の課題になります。
情報発信を「通常業務化」するためには、スタッフ全体の「情報発信の必要性の理解」、情報発信を「評価する仕組み」をつくること、このふたつのポイントが欠かせません。「頑張って」情報発信をしているなら長く続けることはできません。どこかで息切れをしてしまいます。成果はすぐには得られませんから、モチベーションだけで続けられるものでもないのです。
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