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旅行先で気づいたリアルビジネスのポイント【no.2054】

 少し前のことですが、とある島に旅行にいってきました。

 大阪や福岡など仕事を絡めてではなく、仕事を絡めない旅行は久々でした。ただ、プライベートといえビジネス目線で物事をみてしまうのが困ったところです。

オールインクルーシブは本当にお得?

 今回泊まったホテルですが、SNS(主にインスタ)でも話題になっているホテルでした。エントランスやレストラン、屋上の雰囲気が良く、SNSでの集客が強いホテルです。利用した私自身もSNSでそのホテルを知りました。SNS経由でのサービス利用は確実に根付いています。

 ホテルの特徴としては「オールインクルーシブ」のプランが選べることです。オールインクルーシブとはホテル内のサービスがすべて無料で利用できること。サービス料金が含まれるということで、オールインクルーシブと表現されるわけです。

 オールインクルーシブのメリットが最大に発揮されるのは食事です。レストランはどの時間に何を食べてもすべて無料。ただ、オールインクルーシブプランと「素泊り」プランをよくよく見比べると、オールインクルーシブは素泊りの1.5倍ほど。実際のレストランの金額を想定して計算すると、あまりお得でなかったかもしれません。

 メニューを注文する際、金額を気にしなくて良いのはノンストレスなんですけどね。

選択肢の少ない中でのビジネス展開

 島からフェリーに乗り、近くの離島へ足を延ばしてみました。離島で感じたことは「選択肢の少ない中でのビジネス展開」についてです。

 まずこちらの離島ですが、小さな島であるためレンタカーはありません。旅行者はレンタサイクルを借りて島内を移動することになります。ではレンタサイクルを借りずに徒歩で島中を移動できるのか。これが絶妙に難しい広さなんですね。島の中にタクシーやバスが走っていません。島特有の暑さなどを考えるとレンタサイクル一択ということになります。

 ですので、フェリーで離島に着くと、まず全員がレンタサイクルの貸し出し屋さんに移動します。もちろん貸し出し屋さんは民営です。私が借りたレンタサイクル屋さんには1度に50名ほどのお客様が来店していました。島内を楽しむための「選択肢」が限られているのです。普段インターネットのビジネスを展開していると、忘れがちになる発想です。

限られた選択肢の中で優先される

 レンタサイクルを借りて最初に向かったのが地元の蕎麦屋さんでした。時間は開店直後(11時ごろ)だったのですが、すでに15名ほどの列ができています。もちろん、駐輪場にはレンタサイクルがずらーっと並んでいるわけです。

 島内で食事ができるお店は限られます。またこちらの蕎麦屋さんはガイドブックにも必ず載っていますし、外観はいかにも「離島にきた」という雰囲気がありながら、内装は非常にきれいです。やはりある程度限られた選択肢がある中で、この蕎麦屋さんはお客様に優先されるお店なのでしょう。

 レンタサイクル屋さんも蕎麦屋さんも、その価格帯や来店数を考えるとかなり良いビジネスに感じます。選択肢が限られる中で、リゾート価格としての高利益率ものぞむことができます。

リアルのポイントは「集客」になる

 先にも書いたとおりです。インターネットのビジネスには商圏がありません。日本中だけではなく、世界中の企業が競合になりえます。GoogleやAmazonなど最たるものです。反面、リアルのビジネスには商圏があります。商圏が限られることがビジネスの成長性を小さくしている部分はありますが、しっかりと競合を見据えてビジネスをつくれるところはメリットになるでしょう。

 あとはポイントは「集客」です。リアルビジネスは商圏が決まっているため、その「集客力」で成果が大きく左右されます。そしてこの集客力はビジネスを展開する自社だけでは、どうにもならない部分もあります。ここを見定めることです。今回訪問したこの島(離島)は集客面ではまったく問題なさそうでしたが。

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