「正しい努力」を一枚一枚積み重ねる。
薄い紙を一枚一枚積み重ねていかなければいけない
先日、ECMJが所属している団体の新春経済講演会で聞いたお話について書きました。その中で「コンサルタントの仕事は『答えを考える。教える』ことではない。クライアントの判断力を高めるために『何が正しい努力かを教える』ことですよ」。そうおっしゃっていたことを書きました。
その後に、「ただ『正しい努力』を伝えたとしても、積み重ねなければ成果にはつながらない。『正しい努力』というのは非常に地味で、コピー用紙一枚のようなもの。コピー用紙一枚はめちゃくちゃ薄いですよね。これを文具店で売っているような分厚いコピー用紙の束にすることが大切です。この薄い紙を一枚一枚積み重ねていかなければいけないんです」と話していました。ただ人は積み重ねることができない、「目先の誘惑」に負けてしまうからだ、とも。
「正しい努力」の情報は非常に多くなっている
なぜ多くの人が「目先の誘惑」に負けてしまうか。それはラクで楽しく自尊心が掻き立てられ、容易に承認欲求を満たすことができるから。良い車が欲しい、予約の取れないレストランで食事をしたい、遊んでいるところをSNSにアップして自慢したいなど。大切なのはやはり「正しい努力」を「積み重ねる」の「積み重ねる」部分だと思います。
我々は情報社会の中で日々生活をしています。情報社会という言葉を調べてみると1990年代なかば以降に生まれた言葉のようです。インターネットや携帯電話が一般に普及した時代です。現代はスマートフォンやSNSが一般化しています。なので、以前の情報社会よりもさらにレベルアップした超情報社会にいるわけです。
そして、何か物事をスタートしたいと考えたときです。SNSでその分野に精通している人の投稿を読んだり、インターネットで情報を検索したり。Youtubeにも「正しい努力」の動画がたくさん上がっているじゃないですか。
正しさの程度の問題はともかく、「正しい努力」を知る方法ははるかに充実しています。わたしは学生時代にバンドをやっていましたが、楽器屋さんで教本を買って弾き方を覚えましたからね。いまの時代は動画じゃないですか。しかも日本に限らず全世界の教育動画を見ることができてしまうという。やはり「正しい努力」の情報は非常に多くなったし、現在進行形で多くなっている。
「一枚一枚積み重ねるための継続」により価値がある
ただ、「積み重ねる」ことの解決策はテクノロジーが進化しても埋められません。一枚一枚しか積み重ねられないコピー用紙は、いきなり十枚二十枚積み重ねられません。そう考えれば「一枚一枚積み重ねるための継続」により価値があるのではないでしょうか。「結果にコミットする」というキャッチコピーで有名なライザップ。なぜ結果にコミットできるか。それは「正しい努力」だけでなく、「継続してもらう」までをサービスに組み込んでいるからですよね。
この「一枚一枚積み重ねる継続」は超情報社会が進む中でさらに重要性が増します。ECMJも「伴走型」のコンサルティングをおこなっています。なぜ「伴走型」かといえば、やっぱり人は「一枚一枚積み重ねられない」からです。
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