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ECの売上の公式をつかって改善を加えていこう【no.1967】

 ECの売上の公式をつかって改善を加えていこう。ECの売上の公式というのがあります。

どの数値項目を伸ばせば売上があがるか想像する

 オンラインショップをやられている方は聞いたことがあるかもしれません。「売上=アクセス数×転換率×客単価」というものです。アクセス数=セッション数、転換率=コンバージョン率と置き換えても同じ意味です。

 オンラインショップにどれくらいのお客様がきて、そのお客様のうちの何パーセントが購入をしてくれて、平均的な購入金額がいくらか。その3つを掛け算するとオンラインショップの売上が出ますよ、という公式ですね。

 これは公式自体が重要なのではありません。売上を分解したとき、どの数値項目を伸ばせば売上があがるか想像するためのものです。もしくは、どの数値項目が伸びたから売上が上がったのかを検証するためのものです。この公式を使って、売上を動かす施策のイメージに落とし込むことが重要なんですね。

 たとえば、月商1,000万円のオンラインショップを売上の公式に落とし込んだとします。「1,000万円(売上)=100,000人(アクセス数・セッション数)×2パーセント(転換率・コンバージョン率)×5,000円(客単価)」これで公式が成り立ちます。この月商1,000万円を月商1,500万円に伸ばそうとしたときです。アクセス数を50%伸ばしても月商1,500万円に到達します。転換率を50%伸ばしても月商1,500万円に到達します。アクセス数を30%伸ばして、客単価を20%伸ばすと月商1,560万円に到達するわけです。

リアルビジネスでは「アクセス数」を取らない

 この売上の公式を活用して「なぜアクセス数が上がったのだろう」「なぜ転換率が上がって、客単価が下がったのだろう」と分析を進めていきます。因数分解した数値項目から逆算して、その結果の要因をつかめればしめたもの。「なんでそうなったかがわかれば、どうしてそうなるかがわかる」の状態です。

 このECの売上の公式。リアルをやっている会社さんだと意外とイメージがつきづらいようです。なぜなら、リアルビジネスでは「アクセス数」を取ったことがないからですね。実店舗で「今日何人ショップにお客様がきたか」のデータを取っているところは稀です。アクセス数の数字を取ったことがないと、転換率の意識することもないかもしれません。

ECは来店して買わなかった人がわかる

 むしろ実店舗の方に馴染みがあるのは「アクセス数×転換率」の数値項目です。オンラインショップであれば「受注件数(注文件数)」がこの項目にあたります。実店舗であれば、お客様がレジに商品をもってきて、POSに商品を打ちレシートが出た枚数、つまり「レシート数」がそれこそ「受注件数(注文件数)」になります。ここは、もう一歩掘り下げて「アクセス数×転換率×客単価」を覚えてください。

 そしてこの「アクセス数×転換率×客単価」こそがECの特徴です。つまり「ECは、来店して買った人、来店して買わなかった人がわかる」のです。ここをいかに掴んで、「どんなお客様が購入につながっているのか」「どんな商品が最初に買われやすい商品なのか」などを分析し、よりお客様からの反応をいただけるオンラインショップに改善を加えていくわけです。

 売上の公式、そして売上の公式の因数分解をつかってデータの要因を探していくこと。EC事業を運営していくポイントとしてぜひ覚えておいてください。

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