時間の使いかたに上手くなろうシリーズの最終回です。前回までの3回のコラムで「会議やアポイント以外のタスクもスケジューリングしておくこと」「仕事を工程分けしてスムーズに取り組んでいくこと」をお伝えしました。仕事のスケジュールが頭の中にある状態ではなく、スケジュール上にある状態が徹底できれば、もっといまの仕事に集中することができるはずです。
前倒しで仕事を進めるためには
さて、大切なのは「前倒しで仕事を進める」ということです。スケジューリングと工程分けのテクニックを使うと、時間のやり繰りが上手くなります。そして仕事への取り掛かりがスムーズになります。その結果、仕事を先に先に進めることができるはずです。「タスクのスケジューリング」と「仕事の工程分け」ができていれば「前倒しで仕事を進める」ことも簡単です。
仕事というのはボールを持っているとなかなか心が休まることがありません。期限や納期にたいしてギリギリでスケジュールを組む習慣をつくってはいけません。プライベートの時間を削ったり、睡眠時間を削らなければいけなくなったりもします。体力的にも精神的にも良い状態ではありませんよね。
時間に対して自分自身が選択権をもつ
大切なのは「いまこの時間をつかう」ことについて「自分自身が選択権をもつ」こと。自分自身で仕事の選択権をもてればもっと時間が有効に使えるようになります。気が向かない仕事は後回しにできるし、体調がすぐれなければ休むこともできます。残業や休日出勤は、できれば仕事の選択権をもつために使いたいですよね。「前倒しで仕事を進める」を覚えておいてください。
仕事というのは会社ないし自分の中からわきあがってきた「課題」にたいして「どうすれば解決できそうか」を考え「自分がやることと人にお願いすること」を整理し「期限までにスケジューリングおこなう」ことです。いわゆる「結果を出す」という言葉があります。結果を出すとはもちろん「良い結果」であれば理想ですが、「悪い結果」でも次につなげられるならば良いわけです。一番良くないのは「結果がわからない」こと。これではサイクルが回りません。
この「課題を洗い出す→やることを考える→スケジュールに落とし込む」というサイクルをいかに回していくかが重要です。このサイクルをつくるための「時間」自体を別で用意した方がいいんですね。たとえば、毎朝の朝礼の後に毎回30分時間をとり「課題を洗い出す→やることを考える→スケジュールに落とし込む」の仕事をおこないます。ポイントはこの時間自体をスケジューリングしてしまうことです。
「課題」への取り組み方の手法
私の場合は、朝最初の仕事としてこの仕事をスケジューリングしています。タイトルは「課題整理」で毎朝30分間、平日毎日の設定をして自動的にスケジューリングしています。「課題整理」用のノートを用意して、毎朝そこに現在の課題を書き加え、そのままGoogleカレンダーのスケジュールに載せていくんですね。これを毎日繰り返しています。
ちなみに「課題」への取り組み方には様々な手法があります。課題に対しての「やること」を月曜日にあげる。そして金曜日までに取り組まなかったものについては「削除してしまう」という方法。なぜ「削除する」のか。取り組まなかったということは「重要性は低かった」ことになるからです。そして重要性が高ければ「もう一度『やること』に挙がってくる」ってことなんですね。この考え方も面白いですよね。
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「自分との約束を守る」ための「時間管理術」。その1【no.1714】
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