リモートワーク化が進んだことによってSlackやChatworkなどのコミュニケーションツールを導入、活用する会社さんが増えたと思います。少し前の表現をすると「グループウェア」でしょうか。また口頭でのやり取りではなく、メールをより活用するようになった会社さんも多いでしょう。
気になるのがコミュニケーションツールに投稿した内容を組織・チームのメンバーが読んでくれているのか、ということです。この不安はメールのやり取りでも起こります。スタッフ・メンバーの顔や行動が見えないために「確認しているのか」を知る糸口がありません。もちろんリモートなので「確認した?」を口頭で聞くわけにもいきません。
まず前提としてですが、メールはもちろんのこと、会社としてコミュニケーションツールを導入・活用を推進しているとするならば、特にメンバーからの返信がなかったとしても「確認したもの」として業務を進めていって良いでしょう。「聞いてないです」「見逃しました」に対して負い目を感じる必要はありません。さらに前提として、会社として情報共有がルール化され、評価の対象になっているならば尚更良いです。
とはいえ、「コミュニケーションツールの内容をすべて読まないと評価が下がります」なんていう会社は少ないでしょうから、独自の対応が必要になります。これはメールのやり取りと同じく「内容を確認したことを何らかの形で表現しよう」です。
メールのやり取りにおいても「確認しました」「明日までに返答します」「了解しました」など、「メールを受け取った」ことを伝えるための返信をするのがコミュニケーション上重要です。コミュニケーションツールにおいても「いいね」「了解」「指で円を作る」「親指を立てる」など、投稿に対してワンクリックで反応することができますから「確認した証拠を残そう」をルールづけします。
困るのが「確認した証拠を残す」方法として、「いいね」「了解」「指で円を作る」「親指を立てる」など「ポジティブに受け入れた」ことを表現するマークしかないことです。反応の中には「自分は納得してはいないけど、ひとまず受け入れる」みたいなのもあるはずですから、ここはコミュニケーションツールを提供している会社さんにさらなる改善をお願いしたいところです。
メールと同じく、コミュニケーションツールも適切な管理をしないとどんどん情報がたまっていきます。「聞いてないです」「見逃しました」という方にはメールと同様、コミュニケーションツールにも未読状態の情報がたまっているケースが多いのではないでしょうか。ここはECMJ式メール管理術と同じ対応をおこないます。
毎朝、未読のメールを確認する時間をつくり、未読のメールをすべて既読に変えてしまうのです。コミュニケーションツールであれば、毎朝未読の情報を流し見してすべて既読に変えてしまいます。ポイントは未読状態(多くの場合、フォルダが太字になっている)の情報を「一旦無くす」ことです。これをやることで、最新の情報がどのフォルダ(やグループ、チャンネル)に入ったのかがわかりやすくなります。未読状態の情報が多いと、どこに最新の情報が入ったかがまったくわからなくなるのです。
「見逃しました」のケースが多い人は、「未読の情報を流し見してすべてを既読化する時間(タイミング)をつくる」「すべてを既読化することで最新の情報をキャッチする」、このふたつを気を付けてコミュニケーションツールの情報管理をおこなってみてください。
・・と言っても、「情報を確認した証拠を残す」含め、それが習慣化できないから困っているわけで、本質的には「やっているかを確認し合う」時間を設定するしかないかもしれませんね。