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「ポテンシャル」「向き不向き」「可能性」は、最初のアプローチでわかる【no.1753】

 マーケティングは「改善」されることでそのパフォーマンスが最大化されていく、ということを十分理解しておく必要があります。まあ、マーケティング活動という言葉の中に「改善」という作業は含まれているのだとは思います。

 デジタルマーケティングもインターネットマーケティングも同じです。「改善」されることで成果に繋がっていきます。WEBサイトにアクセスしてくれるユーザーが増えたり、DMやキャンペーンの反応が変わったりします。けっして「一度目で判断ができるパフォーマンス」が出せるわけではありません。何度も何度も「改善」を施して、お客様との距離感を「チューニング」することで、成果に近づいていきます。

 あまりデジタルマーケティングやインターネットマーケティングに詳しくないと、どうしても「ツールを導入すれば成果が上がる」とか「WEBサイトをつくれば問い合わせが増える」とか思ってしまうものなのですが。

*ただ、ポテンシャルは一度目でわかる

 従来のECMJコラムだと、この先「改善」をして成果まで地道に積み上げていくことの大切さをとくとくと説く感じになるのですが、今回はちょっと違った角度から話を進めたいと思います。成果は「改善」を繰り返すことで最大化し、それこそがマーケティング活動の本質ではあるのですが、「ポテンシャル」は一度目でなんとなくわかるということです。

 この「ポテンシャル」が指す部分は、サービスの「ポテンシャル」だったり、製品や商品の「ポテンシャル」だったり、人財の「ポテンシャル」だったり、取引先の「ポテンシャル」だったりと様々です。「ポテンシャル」という言葉を使うと、どうしても「良し悪し」というような評価のニュアンスになりがちなので、人財や取引先については「向き不向き」という言葉に置き換えた方が近いかもしれません。

 サービス、製品、商品にどれくらいの「ポテンシャル」がありそうか、人財や取引先にどれくらいの「向き不向き」がありそうか、これは一度目のアプローチで何となくわかってしまうのではないか、という話です。

*最初のアプローチで何かがわかった例

 実際に私が経験したふたつの例を紹介したいと思います。

 ひとつ目は前職の社長にネットショップの「商品登録」の仕事を始めて依頼されたときのことです。この商品登録の仕事は入力内容や登録の手順、ルールが混在している仕事でミスが出やすい仕事でした。販売個数や販売時間、販売価格などをミスってしまうと致命傷になるので、「商品登録」の作業後、必ず先輩にチェックしてもらうことになっていました。

 私が初めて依頼された「商品登録」を先輩にチェックしてもらったところ、ミスが「ゼロ」でこれは非常に珍しいことだったらしく驚かれました。そのとき、社長が私に言ったのが「向き不向きは最初にやってもらったときになんとなくわかる」でした。まあ、その後2回目の「商品登録」ではミスを連発したのですが、「なんか最初なのにうまくこなせた仕事」は「向いてそう」だというのは間違いがない気もします。

 もうひとつは、こちらもネットショップ運営時代にある商品の発売を開始したときのことです。通常、ネット上に商品を登録しただけでは「お客様は商品が発売したことは知らない」ので商品は売れません。商品を登録して、メルマガに載せたりWEBサイトの目立つ位置に載せたりすると、お客様の認知が広がり、少しずつ商品が売れていくのですが、その商品は「登録した瞬間」に動き始めました。

 なぜなのか、どこでお客様は見つけたのか、まったくわからなかったのですが、「売れる商品」は「お客様の反応が違う」のは確かなようです。この商品がひと月に1万個注文をいただける人気商品になりました。

*第一印象が最終的に正しいのと一緒

 当然「改善」を繰り返さないことには成果はわからないものではあるのですが、その「ポテンシャル」や「向き不向き」「可能性」みたいなものは、最初のアプローチでなんとなくわかってしまうものなのかもしれません。

 新規のお取引先の方に初めて商談をしたときに、なんとなく違和感を感じるか、めちゃくちゃ合いそうか、なんとなく感覚でわかると思います。なんとなく違和感を感じた方とは、その後お付き合いが進んだとしてもどこかで途切れてしまったりしますよね。その「第一印象」の理屈と一緒なのかもしれません。

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