著者:石田 麻琴

課題を書き出す、具体策を書き出す、スケジュールに落とすを繰り返す【no.1709】

 課題を書き出す、具体策を書き出す、スケジュールに落とす。この3つを繰り返し回していくことができれば、必ず事業の成果は上がります。

*まずは課題を書き出す

 紙とペンを用意してください。もちろん紙はチラシの裏紙やコピー用紙で構いません。ただペンはシャープペンシルよりはボールペンやマーカーの方がいいです。そして自分にとってなるべく書きやすいペンを選んでください。そこに箇条書きで課題を書き出しましょう。

 書き出す内容は何でも大丈夫です。最近太り気味だとか、貯金が減ってきたとか。彼氏との関係が良くないとか、新規顧客をもっと集めたいとか。課題のあげ方として、できれば「●●したい」のようなポジティブな書き方の方が良いです。しかし、まずは思うがままに書き出しましょう。

 紙に書き出す行為の本質は「頭の中にあるもの」を紙に落とすことです。とにかく「頭の中から吐き出す」ことに集中をしてください。だから折れる可能性のあるシャーペンは避けた方がいいですし、ネガティブな表現を強引にポジティブに直す必要もありません。

*具体策を書き出す

 あがった課題の具体策を考えます。こちらも紙とペンを使っておこなってください。要領は課題を書き出すことと一緒です。このとき課題を書き出すであがった「最近太り気味」「貯金が減ってきた」「彼氏との関係が良くない」「新規顧客をもっと集めたい」このあたりが具体策を考えるためのテーマになります。

 たとえば「最近太り気味」という課題です。これが意味するところは「太るのを抑えたい」か「痩せたい」だと思います。この目的についての具体策を紙に箇条書きで、思うがままにあげていってください。「カロリー計算をする」「食事の回数を減らす」「20時以降は食事をしない」などが思いつくのではないでしょうか。おそらく、様々な具体策を上げることができると思います。

*スケジュールに落とす

 課題は具体策を考えただけで解決することはありません。具体策を実践してこそ課題が解決に向かっていきます。ですので大切なのは書き出した具体策をスケジュールに落とすことです。実は人間というものはどこまでいってもこの部分が課題になります。あれをやろう、これをやろうと思っても、行動に移すのが難しいわけです。そしてポイントは具体策を考えることとスケジュールに落とすことをセットにすることです。

 前述した「最近太り気味」の具体策は「カロリー計算をする」「食事の回数を減らす」「20時以降は食事をしない」でした。いずれも1回だけおこなうことではなくて習慣的におこなってこそ結果が出ることなので一見スケジュール化が難しいように感じます。ただたとえば、私だったら強引にこう考えます。

 「カロリー計算をする」=食事の写真を撮り、カロリー計算をする時間をスケジューリングする。「食事の回数を減らす」=食事の時間をスケジューリングして、1日2回しか食事の時間を設けない。「20時以降は食事をしない」=カレンダーのリマインド機能を使って、毎日20時にリマインドを出す。こんな感じでしょうか。

*具体策がわからないときは

 よくあるのが「課題はあげられるのだけども、具体的にどんな行動をすればいいのかがわからない」という問題です。その場合に導かれる具体策はシンプルです。「具体策がわかりそうな人に聞きにいく」です。そしてこの「具体策がわかりそうな人に聞きにいく」をスケジューリングします。

 もし「具体策がわかりそうな人」が周りにいなければ、もう一枚行動を挟みます。「具体策がわかりそうな人を知らないか先輩や友人に聞いてみる」です。そしてこの「具体策がわかりそうな人を知らないか先輩や友人に聞いてみる」をスケジューリングします。シンプルです。

 大切なのは本質的な課題を「具体策がわからない」という理由で放置しないことです。本質的な課題の周りにある「できる仕事」ばかりをやっていても成果はあがりません。

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