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道具を揃えないと参加しづらい、キャンプの魅力。前編【no.1686】

 今年もあと1ヵ月ほどで終わってしまうが、自分の中で新しく追加された趣味のひとつは「キャンプ」になった。・・といっても、秋に2回だけ行っただけなのでまだ「趣味」とは自信をもって言えないのだが。まあ、「これから趣味」とでもいっておきます。

 以前からキャンプを趣味にしている人にとっては何を今さらという感じかもしれないが、去年ベテランの友人に誘われてキャンプにいったとき、あの夕暮れ時のなんともいえない雰囲気やその場でつくって食べる食事、テレビもパソコンもなくただただ過ぎる時間の魅力に37歳にして取りつかれたわけだ。・・といっても、キャンプ道具を買うという決断をするまでに1年以上の時間を要したわけではあるが。

 この歳からキャンプを始めるにあたっては良いこともあり、それはマーケティングの目線でキャンプという市場を見ることではないかと思う。当然ながら、いざキャンプ道具を揃えようとするまではわからなかったことばかりだが、一度顧客として市場に足を踏み入れてみると、たくさんの気づきがあって面白い。キャンプ初心者の目線から市場の気づきを書いてみたいと思う。

*まずは自分の「椅子」を買うのがスタンダードらしい

 まず、本格的にキャンプをしようと思うと非常にお金がかかるということに気づいた。というか、いろいろキャンプ道具を集めるといつの間にかお札が飛んでいってしまったことに気づく。

 どのようなスタイルでキャンプをするかにもよるのだろうが、最初に買った方がいいものとして「椅子」であるとベテランの友人に教えてもらった。値段としてはピンキリなのだが、キャンプとは長い時間同じ場所に座っているイベントでもある。値段を気にしすぎず、自分にフィットし長く座り続けられる椅子を買った方がいいとすすめられた。

 地元のイオンのスポーツオーソリティに何度も通いつめ、同じ椅子に何度も座って「これが一番ずっと座っていられるかな」と感じた椅子を買った。妻の分もなので2脚(まあ息子は小さいから膝に抱えれば良いか・・)。コールマン社のレイチェアという椅子だ、1脚10,000円ほどだったと記憶している。(この後、いろいろなものを買い揃えることになるので、値段の記憶があいまいになっている)

 このレイチェアを購入したことが、キャンプ市場に足を踏み入れるきっかけとなった・・ある意味の運のツキ?というわけだ。

*キャンプ道具は椅子だけでは終わらない

 キャンプ道具を販売しているお店―――私の場合はイオンのスポーツオーソリティだったがWILD-1などのキャンプ道具専門店での購入のケースもあると思う―――は総じてそうなのだと思うが、店内に実際にテントを張っていて、タープが張られていて、テーブルと椅子が置かれていて、テーブルには食器が置かれている、つまり家具のインテリアと同様に実際の利用シーンを店舗内で再現しているわけだが、キャンプに興味を持った人間にはこの「再現」が非常に強烈である。

 どうしても欲しくなる。買い揃えたくなる。「人は何かを始めるともっとやりたくなる。逆に一旦やらなくなると(どんな好きなことだったとしても)自然にその気が失せていってしまう」というのはBPIAの倉重会長がいっていた話だが、私も「椅子」を買ってしまったことで、より「キャンプ道具を揃えたい」という気持ちに火がついてしまったわけだ。

 バンガローやコテージに泊まらないならば、キャンプ場に行くにはテントをもっていかなければならない。レンタルをしているキャンプ場もあるのだろうが、プライベート空間だしできれば自分(家族)用のテントが欲しい。2脚の椅子に続いてテントを検討することになったわけだ。

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