「やらなくてもいいけどやってもいいこと」を捨てる。(2018年9月のコラムです)
世の中には「やらなければいけないこと」と「やらなくてもいいけどやってもいいこと」のふたつがあります。人生にも仕事にもこのふたつがありますよね。このふたつをどうするか、毎日毎日悩み続けているのだと思うのです。
*「やらなければいけないこと」は誰でもやるのだけど・・
まず「やらなければいけないこと」は誰でもやります。挨拶とか掃除とか、仕事だといわゆる「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)とかです。約束を守り、信頼関係を構築し、適切なコミュニケーションをとる。これらは「やらなければいけないこと」に入ります。
ときたまこれらの「やらなければいけないこと」の一部が「やらなくてもいいけどやってもいいこと」に入ってしまっている人(というか場合)があります。「やらなくてもいいけどやってもいいこと」を選別しすぎるのは良くありません。本来「やらなければいけないこと」なのに「やらなくてもいいけどやってもいいこと」化していくので注意が必要です。選別のし過ぎは問題ですね。
*「やらなくてもいいけどやってもいいこと」はやらなくてもいいんだけども・・
「やらなくてもいいけどやってもいいこと」はやらなくてもいいことではあります。ただ「やらなくてもいいけどやってもいいこと」をやらないとする。そうするとそこに残るのは「やらなければいけないこと」だけ。「やらなければいけないこと」だけをしていては、他との差別性や違いは生まれません。なにより人生・仕事としての面白さや深みのような「味」が出てこないものです。
効率化とか費用対効果とかいう言葉があります。コストを気にするのは正しいことです。しかしコスト計算ができるのは「やらなければいけないこと」だけ。「やらなくてもいいけどやってもいいこと」。それは結果が出るのか否か、結果がでるとしたらいつなのかわからないことばかりです。効率化や費用対効果という言葉が絶対的な考え方になるのは危険な気がします。
*「やらなければいけないこと」と「やらなくてもいいけどやってもいいこと」を逆にしない
当たり前ですが、「やらなければいけないこと」と「やらなくてもいいけどやってもいいこと」を逆にしてはいけません。いくら仕事ができたとしても自分の利益ばかりしか考えない人は信用されません。英語ができても挨拶ができなければ長く付き合いたい人とは思ってもらえません。あくまで「やらなければいけないこと」優先です。
そして「やらなくてもいいけどやってもいいこと」の選択です。「やらなくてもいいけどやってもいいこと」には数多の選択があります。個人としては好き勝手にかいつまんで行動をしていけば良いでしょう。ただこと人生や仕事で「飛びぬけた結果」が欲しいと思った場合です。選択できる「やらなくてもいいけどやってもいいこと」はひとつ、もしくはふたつです。
やはりここでも大切なのは「徹底」と「継続」です。「やらなければいけないこと」をやることは前提。「やらなくてもいいけどやってもいいこと」を選択し「徹底的に継続」すること。逆にいえば、「やらなくてもいいけどやってもいいこと」のどれを捨てられるか。それが「飛びぬけた結果」に繋がるということでもあります。ご存知のとおり、「捨てる」のはなかなか難しいものです。
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