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「テクノロジーの進化と人間の進化」のギャップを埋める【no.1651】

(2018年8月の記事リライト)

 先日、とあるマーケティングツールの勉強会に参加してきました。

 BtoBの企業向けのマーケティングツールの勉強会です。MA(マーケティングオートメーション)の「お客様の興味をシナリオから引き上げる」ツールを中心として、その前工程にあたる「見込みのお客様のリスト(主にメールマガジンもしくはクッキー情報)」を獲得するためのマーケティングツール、そしてMAの後工程にあるホットリストのリアル営業をMA化するマーケティングツール、この3点の紹介をいただく勉強会でした。

 話を聞くとデジタルのマーケティングテクノロジーの進化に驚くばかりでしたし、そもそもインターネットって「自分にとってリアルの世界でぶつけられないものをぶつける」みたいな裏世界的な部分があったと思うのですが、インターネットの世界だからこそ個人情報は筒抜けなんだなぁと。変なサイトばっかり見てられないですね。サイトのメルマガ登録とかをしていなくてもクッキー情報は取られていますし、その情報を集めた「自分の知らない」自分の個人情報がネット上でできあがっています。

 まあ今回のコラムの主旨としてはマーケティングテクノロジーがすごいとかインターネットはアクセスした時点で情報を蓄積されるとかそういうところではなくて、テクノロジーの進化とそれを活用する人間の差がどんどん開いているなと、改めて思ったわけです。

 勉強会の参加者の方たちも、これらのマーケティングツールの紹介についてウンウン頷いて真剣に聞いていましたが「自社で具体的にどういう活用を明日からできそうか」までイメージしながら話を聞くことができている人は多くはないと思います。ほとんどの反応はマーケティングツール自体の機能性のすごさではないかと思うんですね。そしていまこのECMJコラムを読んでくれている皆さんでもここまでの内容を読んで「ああ自社で具体的にこういう業務に落としていくためのツールね」とイメージされた方は多くないのではないかと思います。

 そうなんですよね。デジタルマーケティングのテクノロジーの進化とそれを活用する人間の進化の差がさらに開いてしまったような気がするのです。デジタルマーケティングのツールを提供しているのはグローバルの会社が多いのでそりゃ進化の速度がめちゃくちゃ速まりますよね。人が全然追いつけない。

 ご存知のとおり、このECマーケティング人財育成という会社はデジタルマーケティング領域における「テクノロジーの進化と人間の進化のギャップを埋める」ことを目的として設立した会社です。Eコマースのツールを含め、マーケティングツールの機能性を知っても「自社でどう活用できるか」がイメージできないと成果には繋がりませんし、他社の成功事例を聞いても「自社で今日からできる第一歩」がイメージできないと成果には繋がらないんですよね。

 このギャップをECMJがなんとか埋めていけないかと日々考えていますし、たとえECMJでなくてもこのギャップを埋めるためのコンサルティング市場がもっと広がればいいと思っています。今後、さらに「テクノロジーの進化と人間の進化のギャップ」が大きくなっていくでしょうから、必ず必要になる市場です。ちなみにAIがあたかも「テクノロジーと進化して人間の進化のギャップ」を自動で埋めてくれるように思えますが、そんなことはありえません。

 デジタルマーケティングの世界は、上に上に加速的に動き続けている風潮があります。ただ、対世界の頭脳を相手にするのは簡単ではありません。いまだからこそ下に下にいくところに、お客様のニーズが潜んでいるのではないでしょうか。デジタルの活用があらゆる日本企業の社内文化のひとつになりますように。

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