(2018年6月のコラムです)
複数のチャネルのコンテンツを一括で管理する方法について考えていきたいと思います。
自社サイト、楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon、Wowma、ポンパレモールなどなど、複数の販売チャネルでネットショップを運営している会社さんが多いと思います。また、ネットショップ内のコンテンツとしてパソコン用の商品ページとスマートフォン用の商品ページのふたつを作っている会社さんも多いと思います。
ネットショップのコンテンツ制作を考える場合、どうしてもパソコン用の商品ページをベースに考えてしまいがちですが、アクセスも注文もスマートフォン用ページの方が多いネットショップが少なくありません。スマホ用の商品ページの重要性はすでに上がりきっています。
*商品ページの「基本情報」を一括で管理する
商品名、販売価格、納期、商品画像、サイズ、重量、在庫数、最大購入数、簡易説明文などの「基本情報」は市販のクラウドシステムを活用することで一括管理が可能です。クラウドシステムを使えば、自社サイトに登録している基本情報を楽天市場に、楽天市場の基本情報をYahoo!ショッピングに、Yahoo!ショッピングの基本情報をAmazonにと展開することができます。
・・というよりも、クラウドシステム内にネットショップで販売・登録する商品の基本情報を「元データ」として登録をして、各々のEコマースのシステムに合わせてデータ形式を変え、一括アップロードするCSVを作成するイメージです。ですのでもちろん、データをCSVで一括アップロードする仕組みが必要になります。
*「作り込みページ」の管理方法
困ったのがフリースペースにHTMLを入れて作成する「作り込みページ」を複数チャネルに移植する方法です。アパレル・食品・雑貨・家具など、ノンブランド商品・オリジナル商品を販売しているネットショップはこの「作り込みページ」の移植に悩まれると思います。ブランド商品・型番商品を販売しているネットショップは「作り込みページ」移植の心配はあまりなさそうです。
自社サイト、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの複数の販売チャネル、そしてパソコン用の商品ページとスマートフォン用の商品ページにコンテンツを展開する場合「チャネル数×2(パソコンとスマホ)」分の商品ページをいちいち作っていたら時間が足りなくなります。ただ「作り込みページ」はシステムで移植するには限界があります。さあ、どうするか、という話です。
*コンテンツの元データとチャネル別のテンプレを別で考える
「作り込みページ」の一括管理を考えるための準備は、まずチャネル別の商品ページテンプレートを考えることです。自社サイトと楽天市場のお店でコンテンツの並び順をどう変えるのか、横幅の調整やHTMLタグの許可不許可などを加味して、チャネル別(例:自社サイト、楽天市場)、デバイス別(例:パソコン、スマホ)のテンプレートを作ります。
テンプレートから逆算して商品ページをつくるためのコンテンツを定義します。これが商品ページをつくるための「元データ」です。元データが決まると事前に準備しておかなければいけないコンテンツが明確になるので撮りなおしや作り直しが減ります。商品ページの作成は「元データ」を「チャネル別×デバイス別のテンプレート」に埋め込む作業と考えてください。
この概念を理解できれば一括に近いレベルで複数チャネル×複数デバイスの商品登録をすることが可能になります。また必要条件として加えるならば「商品番号」「商品ページ画像の画像名」「商品ページのリンク先名」のルール化を徹底することです。これができればテンプレートデータの「置換」で商品ページを作成できるようになります。