著者:石田 麻琴

70%を80%にするより、土台を上げて数字を大きくする【no.1627】

 70%を80%にするより、土台を上げて数字を大きくする。

 「70%を100%続ける」ことが大切・・と、ECMJコラムで何度か書きました。私自身「70%を100%続ける」という言葉をパソコンやトイレに貼っていたほどです。やっぱり「100%を70%続ける」じゃ周りに迷惑がかかると思うんですね。

*ECMJコラムも「70%を100%続ける」

 昨日のコラムで「ECMJコラムを続けたことで得られたもの」を書きました。もしもコラムに「100%」を求めていたとしたら続けることはできなかったと思います。ECMJコラムも「70%を100%続ける」の気持ちで取り組んでいます。

 自分としては決して納得のいくコラムばかりではありません。コラムのネタが思いつかない中でも何とか絞り出して書いていることも結構あります。ただ「続ける」は「100%続ける」ことですから、「100%を70%続ける」はできません。

 ネタに苦しんでも納得できなくても。体調が悪くても雨が降っても槍が降っても。「70%」にもっていくベースができているか、ということだと思うんですね。

*70%の判断は下地とテクニックで何とかなる

 コラムを書く人間としてもコンサルタントとしても修行中なので言い切ることはできません。しかし自分の実力「70%」は下地とテクニックでなんとかなると思います。時間をかけたからといって必ずしも「100%」に近づけるというわけではありません。課題に瞬発的に反応した判断と1日で考え抜いた判断の差は数%なのではないかと。

 下地とテクニックによって「70%」が出せる。そうならば、そこに「5%、10%」の上澄みを加えるのはあまり意味がありません。「70%」の判断を何度も何度もスピーディーに回していくようにすればいいわけです。判断が「70%」なのか「80%」なのかはどうでもいいはず。むしろ大切になってくるのは「何の70%なのか?」というところではないでしょうか。

*「実力」を上げ続けて70%の値を上げる

 たとえば実力が100だとしたら、瞬間的な判断で70の実力が発揮されることになります。1日2日考えた上でその判断が上澄みされるなら80や85の実力が発揮されるわけです。

 でももしも自分の実力が150だったとしたら。瞬時の判断で70%の力が出せるならば105の実力を発揮できることになります。1日2日悩んで85の実力を出した頃と比べても、瞬間的な判断は勝っているわけです。大切なのは「70%を100%」に近づけることではありません。何に70%をかけるのか、土台になっている「実力」を上げることではないでしょうか。

*では何が土台の実力を上げるのか

 最後に問題になるのが、どうやって土台の実力を上げるのかということです。先の例であれば、同じ70%でも実力が100なら70、150なら105というように瞬時の判断で発揮できる力が上がっていくわけです。

 土台を上げるためには「判断する回数」を増やすのが良いのではないでしょうか。逆説的ではありますが、瞬時の判断で成功した経験と失敗した経験を積む。そして70%が発揮できた経験と50%しか発揮できなかった経験を積む。それによって「土台の実力」が少しずつ上がっていくのではないかと。

 月並みな結論ですが、やっぱり「行動」するしかないということです。それもできるだけ早く「行動」を回して仮説検証していくこと。世界は自分の知らないところで回っています。あー、自分自身に聞かせたい話だわ。

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