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転換率(コンバージョン率)とははたして何者なのか?その6【no.1617】

 「転換率(コンバージョン率)」について考える。六回目です。(前回はこちらです)

 前回のコラムでは「インターネット広告をケースにした転換率の改善方法」として、「お客様が買わなかった理由として考えられるもの」のアイデアを挙げること、なぜ「転換率が●%なのか」これをふたつのポイントを押さえて改善に繋げることを挙げました。

 今回のテーマは「転換率の改善方法」です。

*逆算のマーケティングで改善活動を進めていく

 前回のコラムで広告の掲載から注文までに至るまでの一本道を紹介しました。「検索・興味→広告掲載→ページ閲覧→取引条件確認→買い物かご→注文」です。この流れでお客様が購買まで至るということになります。

 この結果として例としてあげたような「広告クリック10,000回、受注件数10件、なので転換率0.1%」ということが起きます。ここからの改善策で押さえておきたいのは「逆算」で改善を進めるということです。今回のケースであれば、まずは「買い物かご」の改善を検討することになります。

 ECサイトをスクラッチで構築しているオンラインショップ。パッケージで構築しているオンラインショップ。カートASPやショッピングモールで構築しているオンラインショップ。様々あると思います。「買い物かご」のシステムは一部のオンラインショップしか改善することができません。しかし「買い物かご」内の表記・文言はわかりやすく工夫することができます。

*逆から改善活動を進めていくことの意味

 EC事業の運営で一番欲しい数字は売上です。そして売上を伸ばすために必要な指標としてアクセス数があると思います。売上を伸ばす、そしてアクセス数を伸ばすことを考えると、どうしても先の一本道でいう「検索・興味→広告掲載→ページ閲覧」この部分を改善しようと考えがちです。しかし「注文→買い物かご」の逆の順番で改善活動を進めるのがセオリーです。

 なぜなら注文から逆の順番で改善を進めると「複合的な要因」が少なくなるからです。「検索・興味」から「買い物かご」に至るまでどれくらいのページの離脱があったかはわかりません。「広告選定」をいじって「広告掲載」をいじって「買い物かご」をいじって「ページ」をいじってというようにバラバラと改善を進めると「何が結果に効いているのか」がわかりずらくなります。

 また「買い物かご」や「取引条件」の改善については比較的「合格点」がある仕事です。アクセス数や注文数は永遠に伸びていくことができるので改善に際限がありません。しかし「買い物かご」や決済方法や配送方法の「取引条件」には合格ラインがあります。まず逆算の改善活動で「買い物かご」「取引条件」を整えてから、「ページ」の改善に移行していきましょう。

*同カテゴリの競合に負けていないかを見る

 特に「小売り」のオンラインショップを運営している場合です。「同カテゴリの競合オンラインショップ」と比較して「買い物かご」「取引条件」の選択肢・親切さ・わかりやすさが劣っていないかをチェックしてください。「小売り」は競合ショップと同じ商品を販売していることもあります。「サービスレベルの差」が露骨に売上に反映されます。ここはワンポイントとして。

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