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転換率(コンバージョン率)とははたして何者なのか?その2【no.1613】

 「転換率(コンバージョン率)」について考える。二回目です。

 「うちの転換率(コンバージョン率)っていいんですか?悪いんですか?」。この質問にきちんと答えられないのが転換率というものです。前回紹介したとおり、転換率は戦略・商材・運営方法などによって変わります。また転換率の計算式は「割り算」であることが落とし穴です。

 今回のテーマは「転換率を決めるもの」です。

*他店の転換率を気にしない。過去の転換率を気にする

 転換率はオンラインショップの戦略、商材、運営方法などによって変わります。ですから競合のオンラインショップに比べて「良い」も「悪い」もありません。そして「あのショップの転換率は●●%らしいぞ」と気にしても仕方がありません。もし気にするとすれば、自社のオンラインショップの転換率です。

 自社のオンラインショップの過去の転換率と現在の転換率を比較します。「高くなったか」「低くなったか」それが「改善の成果なのか」を考えてください。それでも「転換率の計算式=割り算」ですから、前年同月から転換率が下がっていたとしても実は「分母=アクセス数」が増えている可能性もあります。転換率が下がっても売上が上がっているケースも多発します。

*転換率を決めるもの

 オンラインショップの「転換率を決めるもの」をあげていきます。

 商品力。オンラインショップで販売している商品の力が転換率を大きく左右します。特に転換率が動くのは新商品が発売されたタイミングです。新しい商品が売れると転換率が伸びていきます。逆にいえば、転換率を引き上げている商品が「売れる商品」ということにもなります。ECのマーケティングのセオリーのひとつでもありますが、転換率は「主観ではなく客観で判断する」ための材料にもなります。

 提案力。オンラインショップの商品の提案(見せ方・作り込み)を変えると転換率が動きます。わかりやすいのは商品画像を変えることです。食品カテゴリの商材などはシンプルな物撮りよりも「美味そうに撮れた画像」の方が転換率は好転します。「転換率が良くなった画像が美味しそうに撮れた画像」と言える部分もありそうです。

 サービスの充実。たとえば送料無料のオンラインショップが送料を負担してもらうようになった途端転換率が下落します。サービスの内容によってオンラインショップの転換率は変わっていきます。

 集客力。一般的に新規顧客のアクセス割合が多ければ多いほど転換率は下がっていきます。逆にリピート顧客・既存顧客のアクセス割合が高いほど転換率は上がっていきます。転換率の計算式は「分母=アクセス数」なので、集客力は転換率の数字を大きく動かします。

*転換率は「お客様」が決める

 転換率の分析と改善を進める上でまず押さえておきたい概念。それは「転換率は『お客様』が決める」ということです。「どんなお客様がどんな商品をみたときにどんな反応をしてくれているのか」。転換率を分析するためには「お客様」をセグメントして考えなければいけません。ですから、転換率はけっして「全体を把握する」ものだけではありません。

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