著者:石田 麻琴

ネットを強化することでテレアポの効果を上げる【no.1514】

 サービスの見込み顧客アプローチのためにテレフォンアポインター(テレアポ)を業務に入れている会社は多いと思います。もしも新規顧客獲得のためのテレアポに予算を割いていて、インターネットに予算を割いてないとしたら、そのマーケティング費の一部をインターネットに投資しませんか、という提案です。

*テレアポの効果を上げるためのインターネット

 テレアポに積極的に取り組んでいる会社はBtoCの会社よりもBtoBの会社に多いのではないかと思います。インターネットを強化することで、テレアポの効果を上げることができます。

 なぜならテレアポの営業を受けた会社が、テレアポの営業をした会社のコーポレートサイトもしくはサービスサイトを確認している可能性があるからです。そしてテレアポの営業を受けた後にWEBサイトを確認してくれている会社は「サービスに少なからずの興味がある」会社に他なりません。

 また場合によっては「サービスに興味がある」わけではなく、テレアポの営業を怪しんで会社を調べてくるお客様もいるでしょう。WEBサイトを充実させておくことによって、ネガティブなアクセスに対しても対応をすることができます。

 インターネットを強化しておくことは、テレアポというアウトバウンドの積極営業の効果を補完する役割を果たすのです。

*潜在顧客、見込み顧客にアプローチするためのインターネット

 テレアポという積極営業の効果をサポートするだけではなく、WEBサイトを強化しておくことでインターネット上で情報を探している潜在顧客や見込み顧客にもアプローチをすることができます。テレアポという流通チャネルの他に、もうひとつインターネットという流通チャネルができるわけです。

 インターネットのマーケティングとして目指すのは「自社のサービスの存在は知らないけれど、自社のサービスで解決できる課題の解決方法をインターネットで探している」潜在顧客、もしくはすでに自社のサービスを認知しており検討のためにより深い情報収集をしている見込み顧客へのリーチということになります。

 テレアポでアプローチするのは必ずしも「いまサービスが必要」なお客様ではありません。どちらかというと「いまはサービスが必要ない」お客様の方が多いでしょう。インターネットに手を入れることで「いまサービスが必要」なお客様への網を張ることができるのです。

*サービスのクオリティアップのためにインターネットを強化する

 テレアポには半ば強引にお客様に接触することができるメリットがありますし、インターネットにはよりニーズが強いお客様に接触することができるメリットがあります。逆にデメリットもあります。インターネットはどうしても「待ち」になりますから、「そんなに待っていられない」という話もあるでしょう。大切なのはバランスです。

 インターネットを強化することのもうひとつの価値があるとすれば、お客様に「選んでもらう」という「待ち」の状態を経験することで、自社のサービスのレベルアップを図れるという点です。インターネット上には同業他社のサービスの情報があふれています。その中で自社のサービスを見つけてもらい、お問い合わせをもらうためにはどうすればいいか、それを考えるきっかけになるのです。

 初見のお客様にわかるように伝えられているか、信用をいただくための事例掲載は充分か、どんなお客様を対象にしているのか、予算についてはどこまで明示できるのか、など改善できる点があるはずです。もうひとつ、インターネットを活用するとお客様の反応を「定量的」にみることができるようになります。自社のサービスもしくは提案の改善の反応が、少しずつ見えてくるでしょう。