自分は「いま」を楽しめているだろうか。自分自身ちょっと考えさせられたきっかけがありました。
先日、実家のある京都にいきました。出張も兼ねてだったのですが、京都の実家にまだ息子(2歳だけどまだまだ赤ちゃん)を連れていっていなかったので、せっかくだしそれに合わせて行こうと。心配した新幹線もうまい具合に乗車前に寝てくれてほぼ周りのみなさんに迷惑をかけない状況に。京都に着く前の30分間だけ起きてましたが、おやつを食べてお利口さんに過ごしていました。
しかし、京都は雨。台風が接近していることもあり、雨はやみそうにありません。それでもせっかく京都にきたのだしどこかに行こうと、小雨の時間帯を見計らって家を出ました。母親(私にとっての母親)が孫である息子と水族館に行きたがったこともあって、京都水族館に。
その日は平日ということもあってお客さんはまばら。それでも修学旅行生や遠足の学生さんもいてそれなりに賑わっています。オサンショウウオをみて、アザラシをみて、ペンギンをみて、ダイバーが水槽に餌をあげるのをみて、16時からちょうど一番奥のステージでイルカショーがあります。
ペンギンの餌やりが15時から、ダイバーの水槽の餌やりが15時半から、そしてイルカショーが16時から。お客さんが楽しめて、さらに次のアトラクションまでほとんど待たなくて良いスケジュール設定も見事だったのですが、「自分は『いま』を楽しめているだろうか」そう思わせてくれたのはイルカショーのトレーナーさんの言葉でした。
ショーに登場するイルカ4頭の紹介、それぞれのイルカの得意技、観客の皆さんを巻き込んでの演技、「おおっ!」というクオリティの高いショーが中盤から終盤、エンディングに差し掛かったときでした。
―――僕らにとって、このショーが成功するかどうか、練習した演技がうまくいったかいかなかったかは、正直にいうとそれほど重要ではないんです。僕らが大切にしているのは、いまこの4頭のイルカが楽しく泳いでくれているのかどうか、それだけなんです―――
私は特に考え事をしやすいタイプだということもあります。ちょうどイルカショーの最中にも仕事について「あーでもない、こーでもない」と考えていた矢先のことだったということもあります。この言葉は私の心に強く刺さりました。そしてその瞬間、なぜだか涙が出てきました。(母親や妻、息子とは少し距離があったので見つかりませんでしたが・・)
このような社会に生まれ生きている以上、短期的な結果や長期的な結果に追われてしまうのは仕方ないことだといえます。ただこういった悩みは無くなることはありません。ひとつの悩みや心配がなくなったら、また新しい悩みや心配がおそってくる。自分が一番できていないことなので恥ずかしい限りですが、やはり「上手な付き合い方」を探すしかないのでしょうね。
今回の話は11月の中旬のことですが、11月上旬には祖母と伯母に会う機会もあり、家族と過ごす時間があると余計に「自分は『いま』を楽しめているだろうか」と考えます。お金があってもなくても、上手くいっていても上手くいかなくても、悩みごとがたくさんあってもひとつしかなくても、楽しい時間を素直に「楽しい!」と思うことは、もしかしたら今の日本の成長フェイズだからこそ必要なスキルになるのかもしれません。
ちなみに京都水族館の入場料は2,050円(大人)。年間パスポートでも倍の4,100円(大人)。水族館全体の傾向なのかもしれませんが、池袋サンシャインの年間パスポートも通常料金の倍の4,400円(大人)ですし、水族館の年パスは比較的お得なのかもしれません。京都水族館、近くにあればまた行くのになー。
おわり。