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情報発信は「継続」してこそ力になる。外部の力も活用しよう【no.1444】

 情報発信を自社の文化にできていない会社が多い。先日もいくつか残念な話を聞いた。

 去年リニューアルしたサービスサイト。その特徴のひとつが情報発信だった。定期的に情報コンテンツ(=ブログ)を発信することで新規の潜在顧客に対する検索対策と、既存顧客に対する信用度のアップ、フォローをおこなっていく狙いだ。いわゆるコンテンツマーケティングである。

 コンテンツマーケティングを自社でおこなっていく。その選択肢をしたわけだ。流行りのマーケティング方法でもあるコンテンツマーケティングはソリューションを提供している会社が増えている。クラウドソーシングを使って質の悪いコンテンツを安価で作成している会社もあるが、フリーの編集者と組みながら質の高いコンテンツを提供している会社も少なくない。

 ただ、それなりの費用がかかる。ソリューション企業、編集者もクライアント側のサービスや商材のプロフェッショナルではないので、共通の理解を深め、クライアント側の納得のできる記事ができあがるまでにかなり工数がかかる。ECMJとしても、まずは自社の中でコンテンツを作成することをすすめるのはそれが理由だ。

 しかし、情報発信を続けることは思っている以上にハードルが高い。文章を書くことはシステムで処理できないし、場合によっては取材の時間も必要になる。しかも、成果につながったと実感できるまでに時間がかかり、なおかつ情報発信がどれくらい受注に波及しているのかがイマイチわかりやすい。Eコマースのように行動が売上に直接つながっているわけではないのだ。

 だから、情報発信は続かない。先日のいくつかの残念な話も、結局「情報発信が続いていない」という内容だった。WEBサイトは運用を続けなければ成果につながらない。情報発信を続けないと新しいお客様に認知してもらえることはない。十分にわかっていても、継続はやはり難しいようだ。

 インターネットの文化が一般化したのはこの20年ほどだと思う。インターネットを活用して販路を拡大していくというマーケティングの考え方が一般化したのは15年。情報発信というと会社を50年以上続けてきたけれど、ほぼ皆無というところも少なくない。むしろ、いままで定期的に情報発信をおこなってきました、という会社の方がレアケースだと思われる。

 本格的なデジタルマーケティングも初めてだし、情報発信もほとんど取り組んでいなかった。このような会社はそもそも文化が育っていないのだ。いきなり情報コンテンツを定期的にアップしていきましょう、というのは酷な話なのかもしれない。ただ、「継続」なくしては文化にはならない。勇んでスタートして、大変になったらやめて、また勇んでスタートして、大変になったらやめて、その繰り返しになる。

 大前提としては「続ける」こと。デジタルマーケティングも情報発信も続けることで、「会社として取り組んでいることが当たり前」の状態になり、それが会社の文化になる。デジタルマーケティングも情報発信も最初は既存業務のプラスオンになる仕事。だから任されたスタッフは大変だ。経営者としては、周りがサポートする体制をつくること、もっといえば評価制度を変えることが重要になる。お願いベースでは協力は期間限定になる。

 そしてもうひとつ。ECMJのような運用コンサルティングの導入も検討して欲しい。定期的な進捗確認と誘導・コーチングがあることで「継続」する力が強くなっていく。幸いなことにECMJが関わっている情報発信についてはストップしていない。外部の力を使うことも検討してもらいたい。「文化」をつくるには時間が必要。運用コンサルティング導入の重要なポイントのひとつは「継続のため」なのです。

 おわり。

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