ネットショップのマーケティングは「データをとって、毎日カイゼン」です。これを理解するためにお伝えしているのが「的当てゲーム理論」です。今回は的当てゲーム理論について紹介をします。
*的当てゲーム理論とは・・?
的に向かってボールを投げ、より的の中心に当たれば高いポイントを得ることができる。お祭りの屋台や縁日などで的当てゲームをやったことがある方も多いと思います。いわゆるあの的当てゲームを想像されてみてください。
ネットショップの的当てゲーム理論には屋台や縁日の的当てゲームとは異なる特徴があります。的の場所が見えないのです。的が暗闇に隠れており、どこに的があるのかが定かではないのです。ただ暗闇の向こうのどこかには必ず的があります。
*プレーヤーは的に向かってボールを投げる。
的当てゲームのプレーヤーは、暗闇の向こうのどこかにある的に向かってボールを投げます。暗闇ですから的のどこにボールが当たったかのか見ることができません。見ることはできないのですが、的に当たったか的のどこにボールが当たったかを知る方法がひとつだけあります。それは音です。
的の中心にボールが当たると「カキーン」と良い音が。的の中心を外すと「ドスッ」って鈍い音が。的自体を外してしまうと「スカ」です。音は返ってきません。プレーヤーはこの音を聞いて、ボールが的に当たったのか的のどこに当たったのかを判断してくのです。
*音を聞いて、プレーヤーは再度ボールを投げる。
ネットショップの的当てゲームにはボールを投げる回数に制限がありません。屋台や縁日の的当てゲームは「1回100円3球」など、投げることができるボールの数が決まっていますが、この的当てゲームには制限がありません。
プレーヤーはまずボールを投げます。ボールを投げると暗闇の向こうから音が返ってきます。その音を聞いてプレーヤーは的の位置の予測を立てます。「的の中心はもっと右ではないだろうか」「的はもっと奥にあるのではないだろうか」「もっと強くボールを投げたら、もっと良い音が鳴るのではないか」。
ボールを投げて音を聞く。音から的の位置を予想してまたボールを投げる。また音を聞く。その音を聞いて予想を改め、再度ボールを投げる。これを何度も何度も繰り返して的の中心にボールが当たるように「カイゼン」していくのです。
*的当てゲームとはネットショップ運営のこと。
この的当てゲーム理論こそ「データをとって、毎日カイゼン」の考え方そのものです。ここで表現をしたプレーヤーとは事業者の皆さんのことです。暗闇とはインターネットのことです。的とはお客様のこと。ボールとは施策のこと。そして音は何かといえば「データ」に他なりません。
ネットショップを運営する事業者はインターネットの向こう側にいるお客様に向かって施策をおこないます。それにお客様が反応してくれたかしてくれなかったか、データという形になって事業者の方に戻ってきます。そのデータを元に、ネットショップ運営事業者は仮説を立て、「次の施策」を考えていくのです。
ちなみに「ボールを投げる=施策をおこなう」ことの施策とは、ネットショップの運営でいえば「新商品の追加」「メールマガジンの配信」「商品画像の追加/修正」「サービス改善」などに他なりません。自分たちのお客様に合った施策をおこなうことができれば、お客様から返ってくる「音=反応=データ」もより良いものになっていくはずです。
まさに「データをとって、毎日カイゼン」です。
おわり。