ネットショップで商品を販売するときに「この商品は売れるのだろうか?」事前にそれがわかればよりスムーズによりダイナミックに販売戦略を進めていくことができます。ただ、それがわからないから難しい。
基本的には過去のデータ、市場のデータを中心に販売戦略を組み立てていくしかありません。ネットショップの運営を進めれば進めるほどデータは蓄積し、次の戦略を判断するための材料になります。自社オリジナルの商品は差別性があるものの売れるかどうかの判断は難しく、小売りの商品は差別性がないものの売れるか売れないかは比較的わかりやすいものです。
また機能性や価格は比較的お客様の判断材料としてわかりやすいものですが、初めて発売する系統の商品やデザイン性は「出してみないとわからない」のが正直なところ。今回はリスクなく商品を選択するための判断材料について考えていきます。
*検索ニーズを探る。
ひとつは検索ニーズを探る方法です。シンプルなのがGoogleのキーワードツール(キーワードプランナー)を使う方法。ご存知のとおり元々はGoogleアドワーズの広告入札の判断材料としてのデータですが、市場の分析に活用することも可能です。最大最小のボリュームに差がありすぎるのが若干痛いですが、商品Aと商品Bの比較にはなります。
*検索ニーズを探るなら、自社メディア。
市場としての検索ニーズはGoogleのツール・・になってしまいますが、コンテンツの更新性の強いWEBサイト(主にメディアサイト)を持っていると、そのデータからお客様の潜在的なニーズを探ることができます。コンテンツマーケティング、オウンドメディアを運用することは新しいお客様からの認知に繋がる他、「お客様がどのようなものを探しているのか」のマーケティングデータの把握にも繋げることができるのです。
*人気投票をおこなう。
どの商品がお客様は欲しいのか、素直にお客様に聞いてしまう方法もあります。ネットショップで新商品候補の人気投票を開きます。メルマガ等々でも告知して、どの新商品・どのデザインをお客様が求めているのか、それを定量的にデータで把握します。人気の高かったものを商品化すれば、売れる可能性は高いはずです。ただ現実的には必ずしも「人気=売れる」ではないと思うので、実践を繰り返しながら理想と現実のノウハウを蓄積したいところです。
*共同購入(ギャザリング)をおこなう。
ある程度の顧客数、リピーターさんを抱えているネットショップであれば、共同購入は有効な手段です。通常の共同購入の考え方は「一定期間に購入者が多ければ多いほど、販売価格が下がる」というものですが、この場合の共同購入では「定められた予約数に到達したら商品の販売が決定する」という方式が合うと思います。「申込者=購入者」になるので、ネットショップにとってはリスクのない手法です。ファンの強いショップ向きですが。
*ビッグデータのシステムを使う。
有料のデータシステムを使うことで、市場のニーズを定量的に把握する方法もあります。ネットショップだと有名なのは「NINT」でしょうか。システムを活用することで市場での販売状況、競合他店の販売状況の一端を知ることができます。販売戦略の組み立てにも役立つはずです。有料のシステムなので有効に使える自信があればぜひ試してみてください。
前例がなければ「やってみなければわからない」ことが多いですが、現実にはすべてに予算をかけることはできません。自社のデータと市場のデータを活用して「商品Aが良いか悪いか?」ではなく「商品Aと商品Bのどっちが良さそうか?」くらいは予測できると良いかと思います。
おわり。