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成果が出ている広告文を改善して、もっと成果が出る広告文をつくる【no.1295】

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「現時点でわかったこともあります」

麻間(あさま)さんの言葉に、頭をかかえていた七海さんが麻間さんの方を向きました。プロジェクタのリスティング広告の管理画面の方を向いていた友花里さんも麻間さんの方を振り向きました。「教えてください」七海さんがたまらず声をかけます。

「いままで七海さんと友花里さんは3つの広告文を作成してリスティング広告を掲載しました。最初に広告をかけたときの広告文。今回の七海さんが書いてくれた広告文。そして友花里さんが書いてくれた広告文。この3つの中でお客様の反応がいいのは友花里さんの広告文だということです」麻間さんが半目を開け、斜め右上をみながらいいました。

―――「えぇぇーー!」七海さんがたまらず声を発しました。「いやいや、麻間さん、それは今回のデータから私たちもわかっていますよ」友花里さんも続きます。麻間さんは七海さんと友花里さんを「なんでそんな反応をするんだろう?」という目でみていいました。

「そう、そうなんですよ。そうなんですけど、私がいいたいのは友花里さんの広告文に『お客様が反応してしまうヒント』があるのではないか、ということなんです。ただ、それが友花里さんの広告文の言い回しなのか、広告文に含まれているキーワードなのか、それは私にもわかりません」

「なるほど。そうですよね。たしかに、七海のつくった広告文と私のつくった広告文を見比べて、どこが『おつまみ 焼酎』で検索したお客様にヒットしたのか、それはわからないですよね。ここまでの改善であくまでわかることは、私の広告文に何かしらのヒントがあるかもしれない、ってことか。七海、わかった」麻間さんの言葉の意味を理解した友花里さんが付け加えます。

「うーん、なんとなく」七海さんは自信なさげでいいました。なんとなくもわかっていそうな様子ではありません。七海さんの様子をみて、麻間さんは次の施策のヒントを出しました。

「じゃあ、次の宿題です。今回、『おつまみ 焼酎』の検索キーワードかけたリスティング広告において、友花里さんの考えた広告文が七海さんの考えた広告文よりも2倍以上のクリックを得ることができました。そこで行いたいのが、友花里さんの広告文のブラッシュアップです。この友花里さんの広告文を元にして、七海さんと友花里さんで何パターンかの広告文を作ってみてください。広告文の前後を入れ替えただけ、とかでもいいですよ。それで同様に『おつまみ 焼酎』のキーワードにリスティング広告を出稿してみましょう」

「麻間さん、質問」友花里さんがすぐに手を挙げました。

「広告文の数が増えると、広告文ひとつあたりの表示回数が減ってしまうと思うんですけど、その場合同じようにクリック数で比較できなくなる気がします。管理画面のとなりにある、『クリック率』で比較をする感じでも良いですか?」友花里さんは本当に明快な人です。

「友花里さん、そのとおり。これからはクリック数だけではなくクリック率でも比較しましょう。表示回数が異なると同一期間同一条件のセオリーからずれてしまいますからね」麻間さんが頷いていいました。

「これかぁ。今度はこれをかえるのかぁ」七海さんが友花里さんのつくった広告文をみながら、少し不満げにいいました。

<友花里案>
タイトル:のんべぇさんにオススメ!わさび味の笹かまぼこが登場です。
広告文:いつも同じようなおつまみで飽き飽きしていませんか?そんなお父さんにオススメのが、わさびの風味が美味しい笹かまぼこ。イモ焼酎に相性バッチリです!

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