(前回はこちら)
前回はサーチコンソールの「表示回数と検索回数と平均掲載順位」の関係性について解説をしました。今回はひとまずの最終回です。「クリック率」について考えていきましょう。
*クリック率はなぜ変わる?
サーチコンソールのデータのクリック率に注目して数字を追っていくと、それぞれのキーワードごとにクリック率に開きがあることがわかります。低いパーセンテージだと0パーセント台や1パーセント台、高いパーセンテージだと100パーセントというものもチラホラあるのではないでしょうか。
クリック率について考えるとき、まずはユーザーが検索キーワードをGoogle検索して、自社のサイトにアクセスする(自社のリンクをクリックする)までの行動を考えてみると良さそうです。
*ユーザーは常に「目的」から検索を行っている
ユーザーがインターネットで物事を検索することの裏側には検索キーワードで表現されない「理由」があります。
たとえば、Googleアナリティクスのサーチコンソールの設定について検索する場合、「サーチコンソール 設定」などとネット検索をするはずです。サーチコンソールの検索クエリのデータ上には、実際にユーザーが検索した「サーチコンソール 設定」というデータしか上がってきませんが、ユーザーとしては「サーチコンソールの設定について知りたい」というニーズがあるわけです。
検索クエリ上に表示される検索キーワードをみて、「ユーザーはどんなニーズや課題解決、どんな目的のためにこのキーワードを検索したのか?」をぜひ考えてみてください。
*想定される「目的」に合わせて、変える
ここが具体的な運用改善の施策になります。検索キーワードから、想定されるユーザーの「目的」を考え、その「目的」がかなえられるような「タイトル」「ディスクリプション」に自社のページを改善していくのです。
まずは検索クエリ上の検索キーワードを自らGoogle検索をします。これは自社のどのページが検索キーワードにヒットしているのかを確かめるためです。検索にヒットしているページの「タイトル」と「ディスクリプション」をユーザーの「目的」に合わせて変更していきます。単にタイトルが「サーチコンソールの設定」となっているだけならば、「5分で簡単。サーチコンソールの設定【図解版】」などと工夫を加えると、検索結果上でユーザーの目に留まり、クリックがされやすくなるのでしょうか。
*改善による変化をデータで検証する
タイトル部分の「サーチコンソールの設定」を「5分で簡単。サーチコンソールの設定【図解版】」に変えた方が、よりクリックされるのでは?あくまでこれは仮説でしかありません。実際に改善をページに加えてみたら、それが数字に変化をもたらしているかをデータで検証しなくてはいけません。
このデータの検証も、サーチコンソールのクリック率を使っておこないます。同一期間同一条件でのデータ比較をおこない、タイトルを変更したことでクリック率が上がったのか下がったのか、それとも変わらなかったのかを検証するのです。
もしも成果が出ているならば、同じノウハウを他のキーワード、他のページにも転用していきましょう。この繰り返しが自社だけのマーケティングノウハウ、自社だけの勝ちパターンに繋がっていくはずです。
―――以上、サーチコンソールの活用について解説をしてきました。今回解説した内容をきっちりやるだけでも他社に差をつけることができると思います。大切なのはコツコツやりきることです。自社内で定期的なミーティングを組んで、進めていってください。
おわり。