(前回はこちら)
前回はサーチコンソールでまずやってもらいたいこと、クリック数と表示回数について知ること、について解説をしました。引き続き、「表示回数と検索回数と平均掲載順位」の関係性について考えていきましょう。
*「本当の表示回数」を予測する
表示回数は平均掲載順位によってその数字が大きく変わります。平均掲載順位とは「検索クエリのキーワードで検索されたときに、自社のWEBサイトURLが平均して何番目に表示されたかを表します」と伝えました。サーチコンソール上を平均掲載順位に注目しながらスクロールしていくと、様々な数字が並んでいるハズです。ECMJのWEBサイトのサーチコンソールをみると、「11位‥6.2位‥2.1位‥8.5位‥6.0位‥」というように検索キーワードごとの平均掲載順位が並んでいます。
*検索結果に表示されるのは?
Google検索を使っている方ならわかりやすいと思います。Google検索の検索結果に表示されるのは10のURLです(2017/3時点)。1ページ目に表示されるのは1位~10位までのURL、11位以降のURLについては2ページ目以降に表示されることになります。もし検索をした方が検索結果の1ページ目しか閲覧しなかったら、11位のURLは検索結果上に表示されないことになります。ここがポイントです。
*あくまで「平均」掲載順位から検索回数を読む
平均掲載順位が15位で表示回数が100回の検索キーワードと、平均掲載順位が3位で表示回数が300回の検索キーワードがあったとします。ここで「表示回数=検索回数」と考えるのは早計です。検索結果で2ページ目を閲覧するユーザーは5%以下だといわれています。そう考えれば、平均掲載順位が15位のキーワードが1ページ目に載るようになれば、2,000回以上の表示回数を獲得できることになります。前者と後者のキーワードのどちらを強化していくのが良さそうか、考え方が変わるのではないでしょうか。
ただし、あくまで「平均」の掲載順位ですし、Googleも日々検索の仕様を変えたり、アルゴリズムを変えたりして改善を測っています。なので、常にまったく同じ条件でデータが取得されているかというと疑問が残ります。ただ、優先順位の設定や改善ポイントの洗い出しをするならば、十分なコンパスになりえるのではないでしょうか。表示回数と検索回数と平均掲載順位の関係性をぜひ覚えておいてください。
*クリック率を考える
サーチコンソールのデータでシンプルにWEBサイトの運用改善に繋がりやすいのが、クリック率なのではないかと思います。クリック率は「その1」にも書いたとおり「クリック数を表示回数で割ったパーセンテージ」になります。ある検索キーワードでGoogle検索され、自社のWEBサイト内のページURLが表示され、そしてそのURLがクリックされた割合です。
クリック率に注目してサーチコンソールのデータをみていくと、検索キーワードによってかなりパーセンテージに開きがあるのがわかります。検索結果に表示されたけどクリックされなかったなんてキーワードもあれば、検索結果に表示されほぼ100%のクリック率があったなんてキーワードもあるはずです。
クリック率とは検索結果上で「お客様のニーズ」にこたえられている比率だと捉えてみてください。ポイントは「検索結果上」というところにあります。ここの理解が深まると改善施策が明確になってくるはずです。
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