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七海さんと友花里さんは、まず「おつまみ 焼酎」というキーワードについての広告文に絞って考えてみることにしました。麻間(あさま)さんが帰った後のおにぎり水産会議室で広告文の検討が始まりました。
「えっとー、麻間さんの話だと『訴求力』が上がるような広告文をつくれるといいんだよね。『おつまみ 焼酎』っていうキーワードで検索した人が思わず振り向いちゃうような広告文ってことよね。どうやって作っていけばいいかな」
七海さんがいいました。友花里さんがこたえます。
「いきなり文章を考えるのは大変だから、まずは広告文に入れたいキーワードから考えてみるのはどう?まずは『おつまみ 焼酎』って検索してくれてるわけだから、『おつまみ』と『焼酎』っていう言葉は文章に入れた方が良さそうよね」
「あー、友花里ナイス。全然そんなこと考えていなかったわ。確かに、お客様の頭の中には『おつまみ』と『焼酎』って言葉が浮かんでるわけだから、このふたつのキーワードが入っていれば目に付きそうな感じするよね」
七海さんがホワイトボードに「おつまみ」「焼酎」というふたつのキーワードを書き出しました。「友花里、他にはどう思う?」。七海さんが続けて友花里さんに振ります。
「うーん、たとえばだけど、『笹かまぼこ』とか『わさび漬け』って言葉は入れておいた方がいいのかなぁ、と思った。『笹かまぼこ』と『わさび漬け』って言葉を出さないで、『これって何だろう?』って思ってもらうのもいいかもしれないけど、お客様としては『笹かまぼこ』と『わさび漬け』って言葉が入っていた方が『笹かまぼこ』か『わさび』が好きな人は振り向きやすいんじゃないかな~と。さっきの麻間さんの話から考えると、だけどね」
「えーそうかな。私は逆だと思ったんだけども。『笹かまぼこ』と『わさび漬け』ってのはあえて出さないで、お客様に『何だろう?』って思ってもらった方が広告がクリックされる回数って増えそうじゃない?やっぱりネットショップにたくさんアクセス集めたいしさ」
「私は、入れておいた方がいい気がするなぁ・・。じゃあさ、『笹かまぼこ』と『わさび漬け』ってキーワードを入れるパターンと入れないパターンのふたつを試してみることにしようよ。ここはお客様がどんな反応をしてくれるかを調べた方がいいと思う。麻間さんがいつも言ってるように、ネットショップは『主観』ではなく『客観』で運営していくもの、でしょ」
「そうね。じゃあさ、私と友花里でそれぞれ広告文を考えて『おつまみ 焼酎』のキーワードで出してみることにしない?どっちがお客様にたくさんクリックしてもらえるか、勝負よ!」
七海さんと友花里さんはそれぞれ広告文を考えました。
<七海案>
タイトル:えっ!?初めての食感、初めての味、こんなおつまみはなかった!
広告文:芋にも麦にも米だって。焼酎にぴったりのおつまみを作りました。ピリリとからくて鼻にツーン!新味、新食感が美味しい。晩酌のお供にどうぞ。
<友花里案>
タイトル:のんべぇさんにオススメ!わさび味の笹かまぼこが登場です。
広告文:いつも同じようなおつまみで飽き飽きしていませんか?そんなお父さんにオススメのが、わさびの風味が美味しい笹かまぼこ。イモ焼酎に相性バッチリです!
「これでよしと・・」
リスティング広告の管理画面でふたつの広告文を登録して七海さんがいいました。「負けた方が来週の水曜にランチおごるんだからね」。どうやら七海さんは自信があるようです。
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