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「『おつまみ 焼酎』ってインターネットで検索する人ってどんな『目的』があるんだろうか・・」
友花里さんが小さくつぶやきました。友花里さんが悩んでいる姿をみて、七海さんがいいました。「ここは、ストーリー調で考えてみようか」。
*インターネットで検索するお客様は普段の生活でも・・
「あー、今日も一日疲れたなぁー。帰りにコンビニによってお酒を買ってきたけど、いつも同じおつまみしかないからつまらないんだよなぁ。ネットでなんか調べてみるかぁ―――みたいな感じ?」
七海さんがサラリーマン風の口調で友花里さんに向かっていいました。友花里さんは少し笑って、七海さんの話に続きます。
「俺は焼酎が好きなんだよなぁ。焼酎の中でも特に好きなのが芋焼酎だ。麦焼酎とか米焼酎とかもあるけど、やっぱり芋焼酎が好きだ。芋焼酎に合うコンビニで売っていないようなおつまみ、ネットに売ってねぇかなぁ―――こんなのはどう?芋焼酎が好きなお客様だったら『おつまみ 芋焼酎』とか『おつまみ 焼酎 芋』とかって検索するのかなぁ」
七海さんと友花里さんの話を聞いて、麻間(あさま)さんがいいました。
「どうですかね。『おつまみ 焼酎』って単に検索して探すお客様もいると思いますし、『おつまみ 芋焼酎』とキーワードをもう少し絞って検索をするお客様もいるかなと思います。いま、七海さんと友花里さんの話を聞いていて、リスティング広告の広告文を考える上で大切なポイントになりそうな部分がいくつかありました」
「おお。適当に話したのに、なんかありましたか」。友花里さんが驚いたようにいいました。
「いやいや、意外と良い演技でしたよ。最初のポイントなんですが、七海さんが話した内容で『コンビニにはいつもと同じおつまみしかない』というのがありましたよね。ここ、重要です。『おつまみ 焼酎』とインターネットで検索するお客様は、当然ネットショップだけではなくて普段の生活の中でもおつまみを探しているはずです。どちらかというと、ネットよりも先にコンビニなどの実店舗でおつまみを探していそうなものですよね」
「確かに。ネットでしか売っていない特定のおつまみを探すなら『わさび漬け笹かまぼこ』って直接商品名をネット検索しそうなものですよね。おつまみなら実店舗でもどこでも売っていますし、実店舗で探してからネットで探すお客様が『おつまみ 焼酎』って探すような気がします」
*「他にはない」も広告文でアピールしたいところ
友花里さんがいいました。麻間さんが頷いて、友花里さんの方を向いていいました。
「そうなんです。この場合、お客様がネットで検索することの意図として『実店舗にはないおつまみを探したい、見つけたい』っていう気持ちがあると想像できるんですね。逆にいえば、実店舗にあるようなものを売っていたり、どこにでもあるような売り方をしていてもあまり意味がない。『他にはない』『おにぎり水産ネットショップだけ』というところを広告文でもアピールしたいところですよね」
麻間さんの話を七海さんが詳しくメモを取ります。
「もうひとつのポイント。こちらは友花里さんが話してくれた、焼酎の種類についてですね。話してくれたとおり、焼酎には芋焼酎や麦焼酎や米焼酎などの種類があると思います。基本的に広告文は具体性があればあるほど、お客様に対する訴求力は強くなります。『芋焼酎に合う!』とか『麦焼酎にぴったり!』とかの表現を広告文で使うことで、クリックしてもらえる可能性が上がるということなんですね。より具体的な用途、利用シーンをイメージして、がポイントです」
七海さんがいいました。
「すいません。訴求力って・・何ですか?」
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