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退屈な単純作業でも、考え方や捉え方を変えれば、何かしらの学びがある【no.1257】

 久々に長時間の単純作業をおこないました。2日で合計6時間くらいぶっ続けです。正直、ヘトヘトになりました。

*繰り返すうちに作業を効率化する方法を探してしまう

 どんな作業だったかというとデータ入力です。ネットショップに掲載している情報の一部を変更するために、ひとつひとつの商品ページを確認してデータを入力していったのです。特別にパターンがないものなので、CSVによる一括変換などもできずに困りました。

 しかし単純なデータ入力作業でも、繰り返していくうちに作業を効率化する方法を探していくから不思議です。最初はひとつひとつ商品ページを開いていたものを、複数を同時に立ち上げて作業をしたり、複数同時に立ち上げるのも10ページが限界かなとか、自分の中に不思議なノウハウが蓄積されていきます。

 作業開始当初と作業終了間近の業務効率を比較すると、倍くらいになっていたのではないでしょうか。作業開始時点でもいくつかの効率化案をイメージしてはいましたが、やはり実際に手を動かさないと使える効率化はわからないものです。単純作業でも「飛び込むと景色が変わる」ということでしょうか。

 作業する商品ページの数は600ページ。これをひとつひとつ見ていくわけです。普段からお付き合いのある顧問先とはいえ、ネットショップで取り扱っている600商品すべてに目を通したことはありませんでした。もしかしたら何よりよかったのは、この作業を通じて全商品の感触が掴めたことかもしれません。まあ、10,000アイテムじゃなくて本当に良かったです。

*前職でネットショップの担当者をしていた頃のこと

 ふと、前職でネットショップの担当者をしていた頃のことを思い出しました。もう10年ほど前のことになります。

 新入社員でIさんという女性がいました。私が店長をおこなっていたYahoo!ショッピングのネットショップが伸びていたこともあり、IさんにはまずYahoo!ショッピング店のアシスタントとしてネットショップ運営に携わってもらうことになりました。

 私にとってもアシスタントがつくのは初めてのことだったので、「何から教えればいのか」悩みました。ちょうどネットショップに登録している商品ページの画像を変更したいと思っており、単純作業にはなってしまうのですが、Iさんにお願いすることにしました。管理画面からひとつひとつ商品ページを空け、加工した画像を足していくシンプルな仕事です。退屈・・な仕事だったかもしれません。

 仕事を任せてから数日後、私が「いやー、なんか単純作業を任せちゃってごめんねー。頑張ってくれてありがとう」というと、Iさんは「この仕事でネットショップがどういう構造になっているかとか、ネットショップでどういう商品が売っているかがよくわかりました」と言いました。

*「単純作業」の中で「何を考え、何を試し、何を学び」にするか

 また、よくよく聞くと、ショートカットキーの使い方やフォトショップに慣れることができて良かった、といってくれたのです。私にとっては嬉しい出来事でした。一見退屈な単純作業でも、考え方や捉え方を変えれば、何かしらの学びがある、ということかもしれません。その後、Iさんはモバイル店の店長として大活躍してくれました。

 考えてみると、「生きる」ということ自体が単純作業の繰り返しです。

 会社では偉い立場で従業員や部下への指示が仕事の中心という人でも、自分で歩き、電車に乗り、階段を上り下りし、コンビニでお金を支払ったり、家族や友人に話しかけたりをしています。ひとつひとつ、ともすればスーッと流れていくだけの「単純作業」の中で、自分が「何を考え、何を試し、何を学び」にしていくか。その積み重ねが未来を変えていくのではないでしょうか。仕事でも人生でもあまり変わりはないのかもしれません。

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