ライバルネットショップの月商を調べる方法―――について紹介します。
ビッグデータのシステムを解析してライバルネットショップの月商を知る方法もあったりなかったりのようなんですが、こちらでは私自身の経験から月商を予測する方法をお伝えします。
ご存じのとおり、月商は日商の積み重ねによって算出されます。なので、「日商×31日」をすれば計算できることになります。シンプルな考え方です。では、日商をどうやって算出するか、です。こちらもシンプルに「注文件数×客単価」と考えます。つまり、「注文件数×客単価×31日=月商」という計算が成り立ちます。
まず、ライバルネットショップの「注文件数」をどうやって算出するか、です。もっとも単純な方法と思われるのが、0時00分と23時59分にライバルネットショップで注文をすることです。
ポイントは注文をした後に送信される注文番号にあります。ネットショップのシステムでは、この注文番号が通し番号になっていることがほとんどです。よくある注文番号のパターンは、「16122954321」みたいなもの。「2016年」の「12月」「29日」の注文番号で、「54321」ここは通し番号というわけですね。こんなにシンプルではないかもしれませんが、何かしらの規則性はあるはずです。
日付を越えた0時00分にライバルネットショップで注文すれば、ほぼ当日の最初の注文になるはずです。日付ギリギリの23時59分にライバルネットショップで注文すれば、ほぼ当日の最後の注文になるはずです。最後の注文の注文番号から最初の注文の注文番号を引けば、その日のライバルネットショップの「注文件数」がわかるというわけですね。
実はこれは実店舗のライバル分析と一緒で、開店直後に購入したレシートと閉店直前に購入したレシートを比較、差し引きをすることで、その日の購入件数を知ることができます。同じ原理です。
次に、「客単価」をどうやって算出するか、です。ここは商材ごとのお客様の「買い方の違い」の予測が必要になるので少々ややこしいのですが、ポイントになるのは「売れ筋商品の価格」です。
ネットショップはうまく注文がバラけているわけではありません。80対20の法則のように、特定の商品群でほとんどの注文を占めています。この「売れ筋商品の価格」を1.2倍~1.3倍にする。もしくは、お客様が複数の商品を購入するだろう商材ならば、2.3倍~2.5倍をかける。これで客単価の当たりをつけていきます。
少なくとも、「売れ筋商品の価格」以下に客単価の数字がなることはありません。また、複数買いをすることができる商材だったとしても、だいたいのお客様は1点で商品の購入をおこなっていきます。2点、3点とカートに追加してから決済するケースは、リアルほどはないのです。
ただし、ここにはひとつ例外があり、「単価が安い(=送料の比率が高い)」商材については、客単価は相対的に高くなります。なので、客単価800円とか1,000円というケースはあまりありません、2,000円~10,000円が客単価の基本のゾーンでしょう。
これでライバルネットショップの「注文件数×客単価×31日=月商」の予測はつくれますが、実際には土日祝、セール時、広告掲載時、メルマガ配信時で主に「注文件数」が動きますので、いくつか条件別のサンプルデータを取得した方が良いかなと思います。できることならあまり目立たない範囲でお願いします。
おわり。