ネットショップのあるあるストーリー、「鬼切社長シリーズ」。(前回はこちら)
おにぎり水産ネットショップ「笹かまオニギリ」にアクセスしたお客様が、必ず「わさび漬け笹かまぼこ」の商品ページを閲覧するように工夫する。また、おにぎり水産工場併設の実店舗「笹かまオニギリ」でも、来店したお客様に必ず「わさび漬け笹かまぼこ」の存在を知ってもらうようにする。七海さんと友花里さんは、この2点を目的としてネットショップと実店舗の改善を進めていきました。
麻間(あさま)さんから教えてもらった「商品別実績管理表」を毎週作成することで、自分たちがネットショップでおこなった改善とその成果が数字として見えるのはふたりにとって、とても励みになりました。ヘッダーやフッターから「わさび漬け笹かまぼこ」のリンクを貼るよりも、サイドナビからのリンクの方が効果が高かったのは、ふたりに取って新しい発見でした。
「数字を取ってみないとわからないものね」
友花里さんが七海さんにいいました。友花里さんはサイトの改善に取り組む前、「サイドナビにバナーを設置しても意味あるかな?」と主張していたので、この結果をみると少し恥ずかしかったようでした。しかし、「数字を取れば、どれくらい良かったかがわかる」というのはサイトの改善を進めていく上での安心感に繋がります。「まずはやってみよう!」と、施策の実践のハードルがとても下がりました。
「商品別実績管理表」では「わさび漬け笹かまぼこ」の商品ページのアクセス数が圧倒的に飛び抜けています。「わさび漬け笹かまぼこ」の商品ページは「笹かまオニギリ」のトップページとほぼ同数の数字。他の商品ページは「わさび漬け笹かまぼこ」の10分の一もありません。圧倒的な差がついています。実店舗での経験が多かった七海さんと友花里さんにはそれが驚きでした。
「お客様に見られるページと見られないページでこれだけ差がつくのね。これって実店舗だとまったくわからないことじゃない?」
「私たちが知らなかったり、データってカタチで数字が落ちてこなかったりするだけで、実店舗にも圧倒的に見られている商品とまったく見られていない商品があるのかもしれないね」
七海さんと友花里さんはそんな会話をしていました。「どの商品のページをお客様が見たのかがわかる」「ネットショップにアクセスしたのに買わなかったお客様の数がわかる」。データを見ているからこそわかったことでした。
ネットショップのサイトの改善をひと通り終え、いよいよ「笹かまオニギリ」がインターネット広告を再開することになりました。1年ほど前、鬼切社長がショッピングモールでネットショップを始めたときに、とても痛い目に合ったインターネット広告です。七海さんと友花里さんが鬼切社長に広告の再開を報告すると、「そこまで来たか!」という嬉しさと同時に、以前失敗をしてしまったことからの不安があるようでした。
「麻間さんのアドバイスを良く聞いて広告戦略頑張ってね。勉強のためにある程度広告費を使うのはいいけれども、おにぎり水産の商品のブランドを棄損しないような方法を考えてね。私は前のショッピングモール時代にたくさん安売りをやってしまったから・・」
鬼切社長が悲しそうに遠くを見ながらいいました。七海さんと友花里さんは、広告戦略を絶対に成功させようと思いました。
「まずはインターネット広告を使って、月商500万円達成!これを年内の目標にしようね」
七海さんは友花里さんにいいました。
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