著者:石田 麻琴

ECMJブログ傑作選「大塚家具の親父に肩入れ」「紙とWEBの違い」「人を動かす仕事は基本的に徒労」他【no.0622】

 さて、土曜日なのでブログのまとめです。

 今回は「ECMJブログ傑作選」の紹介です。2015年の3月に掲載したブログをまとめていきます。

・大塚家具の親子バトル。ここはあえて、お父さんを弁護してみる【no.0528】

 結果的に、娘さんの久美子さんの方の意見が採用されることになった大塚家具の親子バトルですが、まだ決着がつく前に書いたのがこちらのブログです。リアルもインターネットもあらゆるメディアが「娘さんの意見が正しいのでは?」的な論調でしたので、ここは親父さんの味方をしてみました。まあ、こういうものは、「どちらが正しいか、どちらが間違っているか」ではなく、「どっちのプレゼンテーションが上手か」なんですけどね。このブログでは親父さんの主張に肩入れした書き方をしましたが、これを「娘さん側で書け」と言われたら、まったく同じ結論を久美子さん肩入れで書けちゃいます。そんなものです。

・紙とWEB。編集とマーケティングの最大の「違い」とは!?前半【no.0530】

・紙とWEB。編集とマーケティングの最大の「違い」とは!?後半【no.0536】

 こちらのブログは前半と後半のふたつでセットです。今年の2月に讀賣グループの勉強会で講師をさせてもらう機会があり、そのときにお話したのが「紙とWEBの違い」でした。紙とWEBの最大の違いは、「読者の反応を詳細なデータで見ることができる」という点です。これまで紙を中心にやってきた会社がWEBに取り組むときに、頭から抜けてしまう部分でもあります。というか、そもそも紙にはこの概念がないわけですから、発想や活用イメージがなくて当然です。他に、紙を中心にしてきた会社の勘違いとしては、「ユーザーは必ずトップページ(紙でいう一面)から見る」というのがありますね。ユーザーはトップページだけではなく、コンテンツからWEBサイトに入ってきます。

・上級者でないものが「真似る」とき、徹底的に真似る。そこに自分の判断を入れてはいけません。【no.0534】

 「わかっちゃいるけど‥」というのがコレです。自分が他人に「まずはこれを真似しなさい」というときには気づくものなんですが、自分が人の「真似をする」ときには、知らず知らずのうちに「自分の判断(センス)」を入れちゃうものなんですよね。上級者のつくったものをいくつか見て、そこから「取り入れた方が良さそうなもの」を判断するのは、素人には無理です。もしそれが簡単にできるようなら、「あなたは上級者です」という話ですよね。同じように、たくさんの本を読んで「いいところを取り入れよう」とするのって、個人的には難しいことだと思うんだけどなぁ。自分は理解力が乏しいので、同じ本を何度も読んで身体に浸透させることで精一杯です。

・「人に知ってもらう仕事」と「人に楽しんでもらう仕事」に同じくらい時間を費やす。前半【no.0540】

・「人に知ってもらう仕事」と「人に楽しんでもらう仕事」に同じくらいの時間を費やす。後半【no.0550】

 重要、超重要、最重要の話だと思います。これを書いているのを「石田」だと思わずに、「神のお告げ」だと思って読んで欲しいブログです。それ程の価値があります。ビジネスが成功するかしないかは、「人に知られるか、知られないか」です。ほとんどのビジネスがくすぶる理由は、単に「人に知られていない」からです。だから、「人に知ってもらう仕事」に十分な時間をかけなければいけません。でも、みんな「人に楽しんでもらう仕事」ばかりを頑張っちゃうんですよね。その理由はだいたい、「やっても意味が無い」「費用対効果が悪い」「無理だし無駄だ」。違います。「人に知ってもらう仕事」は「人を動かす仕事」。徒労に終わることは、「いたって普通」のことなのです。

 つづく。