■広告の成果検証システムが改善されると、とっても嬉しい‥!
ヤフーショッピングの広告戦略ついでに、今後、ヤフーショッピングの広告に期待することを書きたいと思います。
ヤフーショッピングで2005年ごろからネットショップをずっとやられている方は知っているかもしれません。広告出稿期間内に使用することができる機能として、オンラインレポートというのがありました。それ以降(今現在、使えるのかちょっとわかりませんが)アドグラフィーという広告の成果分析機能に変わってしまったのですが、このオンラインレポートの復活を望みます。
オンラインレポートがアドグラフィーに変わったことで、より深い広告の成果検証が可能になったかと思うのですが、逆に全てのネットショップ運営者が使いこなせる機能ではなくなってしまった。その点、オンラインレポートは単純でわかりやく、たくさんのネットショップ出店者がショッピングモール広告というもの、そして数字での成果検証、次の広告への改善ということを学ぶのにとても良い機能だったと思います。といっても、実際にこのオンラインレポートを活用しているネットショップは、私がネットショップの店長をしていた2006年前後には少なかったように思いますが・・本当に勿体ない。たぶん、オンラインレポートという機能がなければ、私はネットショップで実績をつくれなかったでしょうし、たぶん現在の数字を使ったマーケティング・コンサルティングの手法も生まれていなかったと思います。それだけ大事なものです。
■オンラインレポートとはこんなもの‥!?
オンラインレポートの機能を紹介しましょう。広告出稿時にヤフーショッピングから与えられるURLを開くと、出向している広告の掲載ページおける総掲載数と、クリック数、そしてクリック率を見ることができます。これが、広告掲載スタートから終了まで、ほぼリアルタイムに更新されていくのです。楽天市場でずっと広告を出稿しているネットショップの方は驚くでしょうね。Googleアドワーズでも同じようなデータを得ることはできますが、さらなる活用を考えるとアドワ―ズよりすごい機能です。どう使ったかを書きます。
広告金額をクリック数で割れば、1クリックの獲得金額が出ます。つまりクリック単価、CPC(Cost Per Click)ですね。CPCとクリック率は、他の広告と比較検討するときや、さらなる改善を考えるときの成果指標として使えるのはもちろんのことです。実は、使えるのは総掲載回数です。
前回のブログで広告の掲載率を読む、という話をしました。同時掲載数を最大出稿数で割れば、広告掲載率を算出できます。ヤフーショッピングのトップページ、サウスセンターという広告であれば、同時掲載数が8枠で最大出稿数が20枠ですので、全ての広告が埋まっているならば40%の広告掲載率ということになります。そして、広告が最大出稿数埋まらないものもあるという話をしました。それを確かめるには、パソコンの更新ボタンを何度も押して、表示される画像の数を数えれば良いだけです。ちょっとだけ面倒ですが、更新ボタンを押して数えるだけなので、簡単でしょう。これは、楽天市場のサムネイル広告など、ショッピングモールのバナー広告であれば、どこでも使えます。
もし、サウスセンターの最大出稿数20枠が埋まりきっていなく、16枠分の画像だけであれば、広告掲載率は50%ということになります。ここで総掲載数の出番です。総掲載数を広告掲載率で割ると、そのページのPVが出ます。そしてそのPVを広告の掲載期間で割れば、当該ページの1日あたりの総PV数が出る、というわけです。
わかりづらいですね。ヤフーショッピングのトップページ、サウスセンター広告を買いました。広告の掲載期間が1週間です、期間内での総掲載数が350万回でした。同時掲載数8枠の広告で、出稿数が最大数に満たない16枠だったので、広告掲載率は50%でした。ということは、ヤフーショッピングのトップページのPVは1週間で700万回(350万回÷50%)、1日あたりのトップページのPVは100万回です。こんな感じです。
■なんとクリック単価が4.6円!オンラインレポートを活用したからこその結果‥!
オンラインレポートがあると、これと同じことをあらゆるページで把握することができます。レディースファッションジャンルのカテゴリトップページのPV、カテゴリ内ディレクトリのPV、検索結果のPVなどなど。広告掲載先ページのPVを知っておくと、より新しい広告にチャレンジがしやすくなります。特に成功したのは、新設の広告枠が出たときです。レディースファッションジャンルのカテゴリトップページに新しい広告枠ができたときは、他店舗が敬遠する中、自信を持って購入し、CPC4.6円という恐ろしい結果がでました。でも予想通りだったんですよ。だって、掲載ページのPV数を知っていましたから。
こんな事例でも、なんとなく広告を購入したら成功しちゃったテヘ、みたいなことはありません。過去の広告の入稿画像と入稿テキスト、CPCとクリック率をすべて比較できるようにエクセルにまとめていましたから。やっぱり、「情報」で成果が出るんじゃなくて、「知識」と「知恵」の積み重ねで成果が加速的に出てくるわけです。地道で面倒ですが継続することです。
新しいヤフーショッピングでは、より良い、成果に直接つなげることができるようなデータの開示を期待したいです。データを与えないでネットショップ出店者を「賢くさせない」のはもうやめて、どんどんポジティブな競争ができるプラットフォームづくりを期待しましょう。楽天市場が逆路線でデータの開示を始めたら驚きですが。どうなりますかねー!