「実行数値管理表」の解説、第三弾です。
前回は実行数値管理表の8項目について紹介をしました。今回は実行数値管理表の具体的に運用方法について説明をしていきます。
*実行数値管理表の元エクセルの作成
実行数値管理表は毎日8項目をエクセルに入力していくものです。4月なら4月、5月なら5月というようにひとつのエクセルシートで1か月分の日々の8項目を管理できるようにしていきましょう。エクセルは4月から5月、5月から6月の日付を1枚のエクセルにずらっと並べていくのではなく、1シート1か月で区切っていきます。
実行数値管理表の元エクセルを作成し、元エクセルをひとつのシートにしてエクセルの左端に配置します。4月、5月、6月と新しいエクセルシートを増やして運用していってもらえればと思います。
*実行数値管理表にデータを入力する
毎朝、会社に出社したらネットショップのシステムや社内の基幹システム、Googleアナリティクスなどにログインし、実行数値管理表に必要な5つの項目のデータをエクセルに入力する。これをネットショップ担当者のルールにしてください。
システムからデータを抽出し、実行数値管理表に入力するときのポイントは「ネットショップの運営に携わっているメンバー個々人が個々人用の実行数値管理表を持ち、入力する」です。つまり、メンバー全員が自分でシステムからデータを抽出し入力するのです。
これが実現できると、メンバー全員のデータに対する意識が非常に強くなります。ひとりひとりが前日の売上やアクセス人数を把握している状態になるのです。ぜひ取り組んでみてください。
*実行数値管理表の「改善/施策」欄を入力する
データ部分の5項目を入力した後に「改善/施策」の欄を入力します。
前回のコラムで解説をしたとおり、「改善/施策」に入力するのは自分たちがお客様に向かっておこなったアクションです。新商品の追加、メルマガの配信、商品画像の追加や修正などの改善事項や施策を入力していってください。
できれば「なぜその改善をおこなったか。どこを工夫したのか」というようなメモを残せると理想です。実行数値管理表を振り返ってみたときに「メルマガ配信」とだけ履歴を残しているのと、「メルマガ配信:タイトルを●●に気を遣って工夫」などと残しているのでは成果検証の深みが変わります。
ちなみにこちらもできればメンバー個々人で対応すると効果がよりアップします。
*実行数値管理表の「理由/特筆事項」欄を入力する
「理由/特筆事項」の欄はメンバー個々人で対応・入力するものではありません。データの5項目と「改善/施策」を入力した後に、ネットショップの運営に携わっているメンバーで集まって10分間、前日のデータについてディスカッションをおこないます。
毎日数字をつけていると「昨日に比べてアクセス人数が上がったね」とか「客単価が極端に下がっているけどなぜだろう?」などの意見や疑問が出るはずです。データ(=結果)には必ず原因があります。自分たちがおこなった「改善/施策」が原因になっていなければ、必ず特徴的なデータ(=結果)が生み出された理由があるはずです。これをメンバーで議論して「こうだったのではないか?」という仮説を立てるのです。
*ここまでで毎朝1回15分を目指す
データの抽出と入力、「改善/施策」欄の入力で5分。メンバーでのディスカッションと「理由/特筆事項」欄の入力で合わせて15分を目途に実行数値管理表の運用に取り組んでいきましょう。毎朝の朝礼後に取り組むなど、スケジュール化すると継続しやすいと思います。