(前回のつづき)
七海さんと友花里さんは広告文の改善に取り組み始めました。
前回の広告で友花里さんがつくった広告文をベースにして、改良を加えていく「作業」です。
まず七海さんが改善したのはこんな広告文でした。
<七海案1(友花里案ベース)>
タイトル:毎日が晩酌!?のんべぇさん必見のわさび漬け笹かまぼこ!
広告文:お父さんもお母さんもお爺ちゃんもお婆ちゃんも。いつものおつまみに飽き飽きしていませんか?イモ焼酎にも相性バッチリの「わさび風味」笹かまぼこです。
「なかなかやるわね」七海さんが改善した広告文をみて、友花里さんがいいました。「うん、友花里のをベースにしてちょっと変えてみた」七海さんは自慢げです。
七海さんのアイデアを確認して、友花里さんがさらに修正を入れます。さらに新しいアイデアができたようでした。
<友花里案2(友花里案ベース)>
タイトル:のんべぇさん専用おつまみ登場。わさび風味の笹かまぼこ!
広告文:イモ焼酎が好きでたまらない、あなたのために作った「わさび風味」の笹かまぼこ。毎日の晩酌がをもっと楽しく!全国のお父さん、お試しください。
「『のんべぇさん専用』って言葉を使うことで、気持ち訴求力を高くしてみた。あとはイモ焼酎に合うって言葉を途中とか最後じゃなくて、最初に持ってきたところがポイントね」友花里さんが七海さんに解説をします。友花里さんの広告文をみて、七海さんはさらにぶっ飛んだ広告文を作成しました。
<七海案2(友花里案ベース)>
タイトル:イモ焼酎に合うのはコレ!のんべぇさんのためのおつまみ。
広告文:ピリリ、ツーン・・想像してみてください「わさび」の風味を。天然わさびに包み込まれた笹かまぼこを。お父さんの晩酌が満足度100%に変わります。
「いやいや、さすがにこれはやり過ぎじゃないのかなぁ」友花里さんが少し不安げに言いました。「まあいいじゃない。麻間(あさま)さんが言ったとおりにさ、どの広告が良かったかってのは全部データで出るわけじゃない。極端なことをやらないと、極端なことを」猪井氏(いいし)先生が言いそうなことを真似するように七海さんがいいます。
「じゃあ、最後、私ももうひとつ考えたから。オーソドックスなやつを」友花里さんがいいました。自信がありそうです。
<友花里案3(友花里案ベース)>
タイトル:全国の焼酎マニアさんお待たせしました!新おつまみのご提案。
広告文:今夜の一杯に合うおつまみ「わさび漬け笹かまぼこ」はいかが。宮城県の笹かまぼこ、宮城県のわさび。東北の清らかな雪解け水でつくった逸品です。
「どうよ」友花里さん胸を張ります。「いやー、どうかなぁ、私のひとつ目の『毎日が晩酌!?のんべぇさん必見のわさび漬け笹かまぼこ!』にはかなわない気がするんだけども」七海さんが渋い顔をして言います。「まあ、勝負ね」。
七海さんと友花里さんは次のリスティング広告として「おつまみ 焼酎」というキーワードに次の5つの広告文を試すことにしました。
・のんべぇさんにオススメ!わさび味の笹かまぼこが登場です。
・毎日が晩酌!?のんべぇさん必見のわさび漬け笹かまぼこ!
・のんべぇさん専用おつまみ登場。わさび風味の笹かまぼこ!
・イモ焼酎に合うのはコレ!のんべぇさんのためのおつまみ。
・全国の焼酎マニアさんお待たせしました!新おつまみのご提案。
どの広告がお客様に一番クリックしてもらえるのか。それは自分たちの主観ではなく、データという「客観」が教えてくれるのです。
つづきはこちら。