「どの広告を買ったらいいですか?」。こんな質問をいただくことがあります。
広告による成果は商材によって異なります。同じカテゴリの商材、たとえば食品同士でも、「さくらんぼ」と「りんご」では当然広告の効果は異なります。また、広告の出稿内容によってもその成果は異なります。出稿内容とは画像やテキストのこと。全く同じ商材を販売したとしても、画像やテキストを改善することで数倍の成果の違いが出ることはザラです。さらに、広告からのネットショップへの流入は多かったとしても、それが受注に繋がるかは全く別物。ここも商材やページのレベルによって効果が異なる、としか言えません。
つまり、競合他社のネットショップの広告効果というものは、あまりあてにできるものではないんですね。多少の気休めにはなりますが、そんな程度です。あくまで、自社内で「データを取って、カイゼン」を繰り返すしか広告効果を上げる方法はありません。
とはいえ、初めて広告を出稿するときは判断基準すらないわけですから困ってしまいます。気持ちはわかります。「初めての広告の選び方」として、大ハズシしない方法をお伝えしていきます。
すごくシンプルな方法です。自社のネットショップの競合他社が出している広告枠を選択します。そして、できれば1回ではなく、競合他社のネットショップが複数回出稿している広告枠が理想です。特に、「競合他社」と設定したネットショップが自社よりも運営歴が長く、売上規模も大きい場合。この「乗っかり」方法は有効です。
自社よりも上位のネットショップが複数回出稿している広告枠。複数回出稿をして、成果のデータも分析できているでしょうから「リピートする=広告効果が安定している」と捉えることができるはずです。もちろん前述したとおり、商材が違えばページの制作レベルも異なりますが、広告を活用するときの複合的な要因のひとつが解決できる方法、と言っていいのではないでしょうか。まあ、毎回広告枠をチェックして「複数回出稿しているモノ」を探すのが大変なんですけどね。
こちらもシンプルな方法です。ショッピングモールにネットショップを出店しているのであれば、担当のコンサルタントさんに連絡を取ってしまうのが早いと思います。たとえば、楽天市場の中のデータならECMJのような外部のコンサルタントよりも、楽天市場の内部のコンサルタントさんの方が詳しいのが当然です。ここはコンサルタントとの関係性と駆け引き。有益な情報を引き出しましょう。
このときおすすめなのは、コンサルタントさんと電話でコミュニケーションを取るのではなく、実際に会って意見交換をすることです。ショッピングモールの会社に伺うのでも、訪問してもらうのでも構いません。広告戦略はまず、担当のコンサルタントさんと会うところからスタートしたいところです。やはり、実際にお会いすると親密度が変わります。
そして大切なのは、ただ単に広告枠についての話をするのではなく、「自社ネットショップのこれからの戦略」について話をすることです。「自分たちはネットショップでこういうことを伝えていきたい。このくらいの売上を目指している。この考え方に共感してくれるお客様を集めたい」というような形で、自社の目標をコンサルタントさんと共有するんですね。これが大事です。
出店ネットショップの広告費はコンサルタントさんの目標数字でもあります。売上が伸びていけば、ネットショップにかけられる広告費も増えていくわけですから、積極的に、優先順位を上げて枠を用意してくれるはずです。ぜひご参考に。
おわり。