著者:石田 麻琴

全国ツアーでお配りした「ネットショップ人財のチェックシート」の解説【no.0870】

 先日、1月27日の福岡講演をもって、中小機構さん主催の全国9か所セミナーが無事終了しました。11月18日の東京でのスタートから3ヶ月で9か所、1ヵ月に3か所ずつ。1回2時間半、とにかくしゃべってしゃべってしゃべりまくるので、短期間で自分のプレゼン力がかなり上がった気がします。中小機構さん、本当にありがとうございました。

 今回の全国9か所セミナーでは、4枚の資料をお配りして講演を進めました。1枚目はネットショップの戦略の軸をまとめた資料。2枚目はネットショップの業務フローをまとめた資料。そして3枚目は「実行数値管理表」の資料。この3枚についてはセミナーで説明をさせてもらったかと思います。ただ、1枚、最後に付け加えた4枚目については、セミナー内で説明ができませんでした。

 ここで、その4枚目について説明をさせてもらえればと思います。全国9か所セミナーにこられなかった方もわかるように解説を進めていきます。

 説明ができなかった4枚目のシートは、「ネットショップ人財のチェックシート」というものです。自社のネットショップ運営に関わっているスタッフが、「ネットでの売り方」をどこまで理解しているかを確かめるためのシートです。全部に「○」をつけることができれば、ネットのマーケティングができる人財として、「合格点」ということになります。

 項目は6つあります。

1.昨日のEC事業の売上を知っている。いつでも必ず答えることができる。

2.日にちを指定すれば、その日の売上が「なぜその成果になったか?」を説明することができる。

3.自分の仕事が、EC事業における、どの数字に影響しているかを知っている。説明ができる。

4.EC事業の方向性や戦略を、自らの言葉でわかりやすく説明することができる。

5.ミーティングで自主的にアイデアを出す。そして、そのアイデアを確実に実行/実現できる。

6.今日、自分がどんな仕事をすべきかを知っている。その仕事を行う理由を、明確に説明することができる。

 以上です。さて、自社のネットショップを運営しているスタッフの方を頭の中で思い浮かべて、それぞれの項目ができているかを「○・△・×」で評価してみてください。全部に「○」を付けるのはなかなか難しいのではないでしょうか。

 簡単にポイントを説明します。

 まず1.と2.この2つについては「実行数値管理表」を毎日の習慣にすること解決することができます。「実行数値管理表」を毎朝つけていれば、数字が頭に入るのはもちろんのこと、「その成果を理由」を自然に探す志向性が身についていきます。

 3.と4.は経営者や事業責任者が自社のEコマース事業について、スタッフにきちんと伝えることができているかという問いと同義です。スタッフが戦略と業務を結び付けて話せるか否かは、上司が伝えきれているかに関わります。ただ「伝える」のではなく、スタッフが自分で「話せる」ようになってこそ、「伝わった」といえるのではないでしょうか。

 6.も比較的3.と4.に近いですが、5.と6.はスタッフの自主性に関する項目です。「実行数値管理表」というルーティーンでも戦略でもなく、モチベーションや積極性を植え付けることができているか否かということです。スタッフの問題であり、経営者・事業責任者の問題ともいえます。

 自社にインターネットの担当を持つことは今後必須事項になると思います。そして担当は「インターネットのマーケティング」を知らなくてはいけません。デジタルだからこそできるこの6項目。ぜひ自社に当てはめてチェックしてみてください。

 おわり。