2015年、Eコマース業界最後の大勝負が始まる予感。
Amazonが12月8日から、「本気のビッグセール!サイバーマンデーウィーク」を開催することを発表しました。期間は12月14日までの一週間。数時間ごとにセール商品を更新し、数千点の商品をセール価格で販売する予定とのこと。
すでにAmazonのWEBサイトではサイバーマンデーの特設ページが用意されており、目玉商品を確認することができます。AmazonのEコマースの大規模なキャンペーンといえば、2015年の7月に「プライムセール」がありましたが、12月の年末商戦に向けて合わせてきた感があります。
もちろん、Amazonのこの動きは、楽天市場とYahoo!ショッピングを意識しての対策でもあるでしょう。
楽天市場は「楽天スーパーSALE」を12月5日の19時から開催。スーパーセールはご存じのとおり、現在の楽天市場ではもっとも気合の入っている企画。Amazonのキャンペーンの影響を受けて、テレビCM等のプロモーションを強化するかもしれませんし、期間を延長していく可能性も考えられます。
そして、Yahoo!ショッピングですが、11月11日の「いい買い物の日」に続いて、「ポイント5倍キャンペーン」のテレビCMをスタートしたばかり。「ポイント5倍キャンペーン」は2016年3月末までの販促なので、サイバーマンデーとスーパーセールに直接関わるわけではないですが、年末商戦に合わせての販促であることには変わりないでしょう。
またYahoo!はショッピング事業を中心に200億円の追加の販促費用を計画していますから、Amazonと楽天市場にあてたさらなるキャンペーンがあるかもしれません。
この流れ、去年までのEコマースの市場ではなかったものです。AmazonがEコマース事業でキャンペーンを始めた、Yahoo!ショッピングが出店増ではなく販促増の動きに出ている、はじめての年末商戦になるのではないでしょうか。
とはいえ、各モールとも販促や商品にそれぞれ魅力があったとしても、お客様の財布はひとつ。ネットショッピングをおこなうお客様の数がいきなり数倍にはなりませんし、ネットショッピングに使えるお金がいきなり数倍になるわけでもありません。お客様の取り合い、売上の取り合いになるでしょう。
この12月上旬におこなわれる年末商戦でなんとなく見えてくるのは、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの現在地なのではないかと思います。それぞれが年末商戦に向けたガチンコのキャンペーンを組むことで、お客様がどのショッピングモールを選んでいるのかが、なんとなくわかる気がします。
特に、Amazonと楽天市場のどちらが選ばれるのか。Amazonと楽天市場の両方にネットショップを出店している事業者は、デイリーの数字からの動きを確認して比較しておくのが良いでしょうね。「セール」に対する熱は楽天市場の会員・ユーザーの方が熱いことが予想されますが、もしもAmazonの方が売れる結果が出れば、市場がひっくり返ったと言ってもいいでしょう。
来年はAmazonの年になるかもしれません。
プライムビデオ、プライムミュージック、プライムナウ。Amazonは2015年の下期に「Amazonプライム」会員を増やすためのサービスを次々とリリースしてきました。サイバーマンデーでも会員向けの特典があるようですし、「Amazonプライム」会員獲得の動きのひとまずの成果がみえるキャンペーンになるのだと思います。
ネットショップ出店者のみなさんは、あくまで「比較」で数字をチェックしてみて、市場の流れを感じられてみてください。
おわり。