著者:石田 麻琴

「お金を使わず、頭を使って」ネットショップの運営をしよう。【no.0321】

 さて、土曜日なのでまとめです。

 前回に引き続きまして、「ネットショップの規模別の課題-売上10万のフェイズ-」をまとめていきたいと思います。

 「売上ゼロ」のフェイズは、主にネットショップの企画・構築、というところになりますが、「売上10万のフェイズ」になると、これは完全に運用のステージに入ってきます。ネットショップのシステムに慣れ、なんだかよくわからないけれど、たまーにお客様から注文をいただくことがある、そんなフェイズが「売上10万円のフェイズ」です。

・ネットショップ規模別の課題。「売上10万のフェイズ」【no.0198】
http://www.ecmj.co.jp/?p=2839

 規模別の課題「売上10万のフェイズ」の課題として、3つを挙げました。ECの理解、ネットショップのアクセス増、バックヤードの仕組み化、この3つです。こちらのエントリーでは「ECの理解」について説明しました。インターネットの世界では、「ネットショップ←お客様」ではなく「お客様→ネットショップ」であるということ。お客様からネットショップの方に矢印が流れていて、ネットショップとお客様の位置が入れ替わっただけなんですが、これの意味ってイメージつきますかね。ぜひ本文を読んでもらえればと思います。まず、この概念を「腹の底から」知ること。ネットショップでの成功は、まずこの理解からかなと思います。

・網を広げ、網の目を工夫してお客様に見つけてもらう。【no.0200】
http://www.ecmj.co.jp/?p=2843

 立ち上げたばかりのネットショップにはとにかくお客様がアクセスしてくれません。インターネット専業でビジネスをおこなう会社、母体となるビジネスがあってインターネットにチャネルを広げる会社、事業体によってアプローチは様々ですが、一般的なセオリーとして大切なのは、まず「販売商品の数を増やす」こと。ブランドや認知、探される理由がなければ、とにかく網を広げ(商品数を増やす)、網の目を細かく(顧客を絞る)して、一定の層のお客様に必ずチェックしてもらえるように仕掛けていくしかありません。いきなりインターネット広告を使う、という選択肢もないこともないですが、まずは「お金をかけず、時間をかければ(頭を使って)できる方法」から着手していくことをオススメします。その方が、結果として魅力的なショップに成長できるはずです。

・まずはアナログなネットショップ運営から。【no.0219】
http://www.ecmj.co.jp/?p=3014

 「売上10万のフェイズ」の3つ目の課題として、バックヤードの仕組み化と表現しましたが、「まずはアナログなネットショップ運営から」というタイトルどおり、ネットショップの受注システムを入れましょうとかそういった意味の仕組み化ではありません。

 ネットショップを立ち上げた段階、特に「売上10万のフェイズ」では、来月どれくらいの売上になるかなんてわからない、という状態でしょうから、バックヤードの先行投資はとりあえず控えておいて良いと思います。そのかわり、ショッピングカートのシステムやエクセル等々のオフィスソフトを活用して、自社のネットショップに合った(人財的にも商材的にも)管理の方法を考えてみてください。これからネットショップが拡大し、いざシステムを導入しようと考えたとき、「自ら組織、商材に合った管理方法を考えていたか、否か」によって、システムの導入で得られる効果の大きさが変わってくると思います。

 もちろん、注文からお届けまでの対応・処理のマニュアル化や、お客様に送るメールや問い合わせのテンプレート化などは進めておくのが良いと思います。まずは「お金を使わず、頭を使って」ネットショップの運営をしていくことが重要と思われる、「売上10万のフェイズ」です。

 つづく。