最近、身の回りに売上を激上げしている2人の男性がいるので、その話をしたいと思います。
ひとりはネットショップ業界の先輩です。私が前職の会社に入社してから3日後くらいに交流会で出会い、それからずっと私のことを気にかけてくれている、頼りにしている方です。半年ほど前に、ネットショップの業界から金融業界に転職し、担当しているインターネット事業で早くも昨対ウン十%以上の成果を上げられています。
そしてもうひとりは、逆にネットショップ業界の後輩。こちらは私が独立してから、勉強会にしばしば遊びにきてくれ、プライベートでも仲良くなった面白い方。同じように半年ほど前に、ネットショップ業界の他の会社に転職し、ネットショップ事業のマーケティング担当として早くも昨対ウン十%の成果を上げられています。
では、なぜ、この2人が揃いも揃って、短期間で成果を上げることができているのかという話です。そこには2つのポイントがあるように思います。
1つ目のポイントです。彼らは2人も、データ分析を得意としています。広告の成果や、メールマガジンの成果、ウェブサイトの更新による成果など、日々のアクションに対する成果を数値化し、定量的に評価することができます。その結果、ひとつひとつの仕事の精度を日々上げていくことができるわけです。いわゆる、「当たり前のことを、当たり前にやる」ことができているのだと思います。転職によってネットショップが変わっても、はたまた業界が変わったとしても、仕事を進めていく上での「原理原則」は一緒だということです。それがこれまでの経験から、身体の底まで染み渡っているということでしょう。ある意味、「どこでも通用する」人間だと思います。
2つ目のポイントです。逆に、彼らが転職した会社に、まだまだウェブ戦略において改善の余地があった、ということでもあります。転職した会社は、お互いの前職よりも売上規模の大きな会社です。また、伸びている会社でもあります。そもそものビジネスモデルが勝てていることに、データ分析力というセオリーをもった人財が加わったことで、より売上に加速がついたというところでしょう。もしかしたら、これまでの会社で、そもそも戦っている市場が良くなかったり、商材が弱かったり、競合の参入障壁が低かったりという、そんな環境があったからこそ、生き残るためにデータ分析力を掘り下げることができたのかもしれません。そう考えれば、ビジネスモデルが良すぎることもある意味考えものですね・・。
ビジネスモデルは真似されます。特にインターネットの世界は真似の世界です。最初はビジネスモデルで成功していたとしても、同じようなサービスは続々現れます。突き詰めていくと、最後に残るサービスの「違い」は人財の違い以外にはありません。ですから、事業が成長すればするほど、市場が成長すればするほど、より多くの優秀な人財が必要になるわけです。
では、インターネットビジネスの世界で優秀な人財とは、と考えると、答えはすでに上記に出ていますよね。インターネットビジネスの「原理原則」を腹の底から理解している人間ということです。日々のアクションによる成果を数値化し、定量的に評価することができる。この数値化から次のアクションを創造し、チャレンジすることができる。これが、事業の成長へと繋がっていきます。このPDCAを回すことができる人財こそ、インターネットビジネスに取り組む全ての事業者に必要な人財です。
今回紹介した2人を採用できた会社は、とてもラッキーだと思います。このような人財は、まだまだ採用市場にはおりません。ごく一握りです。弊社は採用するよりも、育てることの方が大切だと考えています。なぜなら、あなたの会社のサービスをよく知っているのは、あなたの会社のスタッフの方だからです。
おわり。