お客様は必ずしもオンラインショップに「問い合わせ」をしてくれない。
オンラインショップの特徴は「比較が容易」
インターネットではないリアルの実店舗の場合。たとえば東京だと、新宿にいって渋谷にいって六本木にいって、銀座にいって。商品の比較をするためには時間とお金をかけなければいけません。インターネットの場合は、ご存じのとおりこのコストが限りなくゼロです。お客様は瞬時にオンラインショップの比較をおこなっていきます。
「店舗移動のコストが限りなくゼロに近い」の次に考えたいのが情報発信です。今回はオンラインショップのサービスの情報発信と考えてください。
たとえば元々BtoB(対法人)向けのメーカーが直販をはじめたとします。元々、対法人相手にビジネスを展開しているわけです。お客様の「大量購入やまとめ買い」に対応することができるハズです。しかしその旨がオンラインショップのサービスとして書かれていません。
ひとつには「そこまで気が回っていませんでした」という理由があるでしょう。「まとめ買い希望であれば問い合わせてくれるのでは?」という理由もあるかもしれません。ここで注意が必要なのは、後者の「お客様が問い合わせてくれるはずだ」という思考です。
お客様は疑問を解決してくれるショップを探す
オンラインショップの「比較が容易」であることがECの大きな特徴です。そして店舗移動のコストは限りなくゼロです。リアルの実店舗であれば「この商品って大量購入することはできますか?」。「いま売り切れの商品っていつ入荷になりますか?」。などと、お客様は問い合わせ(質問し)てくれます。しかしオンラインショップの場合はそうはなりません。
お客様は自分が持っている疑問を、あなたのオンラインショップに問い合わせません。その疑問を解決してくれるオンラインショップを探すのです。同じジャンルの商材を扱っているオンラインショップをめぐって、自分の疑問を解決してくれるところを探します。なぜお客様が「聞いてくれないのか」。オンラインショップは「店舗移動のコストがゼロ」だからです。
「お客様は問い合わせてくれるはず」という理屈は通用しないのです。「大量購入できるか」も「売り切れの商品の入荷時期」もお客様は聞いてくれません。想定できる範囲の「お客様が聞きたいこと」を先に出しておくことが大切なのです。
できる対応はページに惜しみなく書いておく
オンラインショップを運用していると、それでも「この商品って大量購入することはできますか?」だったり、「いま売り切れの商品っていつ入荷になりますか?」だったりといった問い合わせをいただくことがあります。こういった場合は、「同じような疑問をオンラインショップにもっているお客様がいる。オンラインショップに質問をせず、サイレントに他のオンラインショップにいってしまったお客様がいる」と考え、サイト上で発信ができないかを考えるべきです。
オンラインショップができる対応はページに惜しみなく書いておくことです。わからなければお客様は「質問してくれる」「問い合わせてくれる」だろう。これはインターネットの世界では通用しない理屈です。
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